(掲載日:2003/07/20)
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「日本の常識からすると非常に早いと思うが、国際的にみればこんなものじゃないですか。生命科学分野の進歩は極めて早く、そしてすぐに古くなる。幸運だったのは、発生・再生科学総合研究センターを誘致できたこと。優秀な研究者が世界から集まり、一つの目玉になった。京阪神の大学や国立循環器病センターなどの支援も受け、大きな枠ができた。これが魅力となって、企業も『神戸へ行こう』となった」 地元が最も期待するのは産業化。構想の次の展開にも関心が集まる。「やはり(産業化の)成功例がほしいですね。スタートしたばかりであまり性急に望むのはいけないが、一つの成功例が出ると、それを目指してまた新しい力が参入してくる。私は、あまり初めから幅を広げるのはよくないと考えて、今までは先端医療に焦点を絞ってきました。しかし、これからの高齢化社会を考えると、実際の医療の幅はもうちょっと広い。例えば介護機器の開発も必要だろうし、健康食品も重要になる。そういう分野に幅を広げる仕組みづくりが課題になるでしょう」 低迷を続ける関西経済。再生のカギを握るとされるのが、バイオ産業だ。「関西の地盤沈下は、東京から見ていても心が痛むほど。しかし、元気を出して未来に向けて何かやらないと。関西が強いのはバイオ産業。大学には研究者が大勢いるし、医療、研究機関もある。力を結集すれば、関西全体が一つの広域クラスター(集積地)になる。神戸以外にも大阪、京都、京阪奈に小さなクラスターができつつあるので、うまく統合し、ネットワーク化することが重要です」 医療分野も含め、地球規模で競争が展開される現代社会。日本が生き残るには。「日本を活性化する力は、ベンチャーだと考えています。それに挑戦しないと。ただ、大学の先生や研究者がベンチャーを立ち上げても、すぐ成功するとは限らない。だから日本の社会も、『むしろ一回ぐらい失敗した方が経験になる』という風土に変えていかないといけないですね。企業経営が分かるパートナーを育成することも大事になります」 「二十一世紀は知識型社会。モノより人の知恵の時代です。企業も製造設備よりも研究能力を重視するようになる。単なるモノづくりでは発展途上国に勝てない。先進国で米国がいち早く成功したのは、知的財産を守り、技術革新で生き残ることを考えたからです。関西は工業地帯として発展してきたが、新しい知識や技術革新を生む地域にならないといけませんね」 |
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