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2007年10月31日
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“幻のジュース”ネーポン製造中止に 来月末

2007/01/20


名残惜しそうにネーポンを見つめる上田安子さん=ツルヤ食料品研究所

 一部で根強いファンがいる“幻のジュース”が二月末、約四十年の歴史に幕を閉じる。神戸市兵庫区の「ツルヤ食料品研究所」で製造されてきた、オレンジ風味の清涼飲料水「ネーポン」。十年前から一人で作り続けてきた上田安子さん(68)が、体力的な理由などで廃業を決めた。上田さんは「多くの人にかわいがってもらったが、仕方がない」と名残を惜しむ。(横田良平)

 同研究所は一九五四年に創業。元は製菓店で、ジュースや甘酒も作っていた。ネーポンの誕生は六三年ごろ。創業者だった上田さんの義父が、ネーブルとポンカンの果汁を混ぜて考案。現在はオレンジの果肉などを原料に作り、工場での直接販売のほか、市内の駄菓子屋や銭湯、喫茶店などに卸している。

 製造は今も手作業。原料をタンクに入れて、一度に六百本分を調合する。配合のレシピなどはなく、長年の勘だけが頼り。回収した瓶は高温で殺菌消毒し、一本一本瓶詰めする。ほかにも約二十種類の飲料を製造しているため、注文が重なると休む間もないという。

 ネーポンは九四年ごろ、テレビ番組で紹介され、一気に全国に知られた。県外からの注文も増えたが、九五年一月の阪神・淡路大震災で得意先が十分の一に激減。翌年に夫が亡くなり、上田さんが一人で生産を続けた。インターネット販売も行っているが、売り上げが伸びず、廃業を決めたという。

 「四十年間守ってきた味を途切れさせるのは正直、寂しい」と上田さん。それでも、後を継ぎたいと訪れる若者などがいるといい、「うちにしか作れない味。製造を続けたいという人がいるなら、時間はかかっても伝授したい」と話している。同研究所TEL681・0226


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