はりま にぎわい特区  地域再生への挑戦

37.網干おかみさん会(姫路市)

(05/12/17)

町活性化へ知恵絞る

「歴史あるまち、網干へようこそ」。笑顔で訪問を呼び掛けるおかみさんたち=姫路市網干区余子浜、加藤家

 姫路市南西部の網干地区。播磨灘を望む立地から漁業の町として栄え、街中には寺や旧家、西洋風の近代建築が並ぶ。

 地元商店を中心とした女性でつくる「網干おかみさん会」は、そんな歴史遺産を活用したイベント企画を手がける。きっかけは、ある危機感だった。

 江戸時代には、揖保川流域で生産された米や醤油(しようゆ)などを運ぶ川船が行き交い、海運の拠点として発展した。戦後は工業地帯の一角を担い、三百店以上の商店があったという。しかし、乗用車の普及などによる交通体系の変化で店舗数は三分の一以下に減り、かつての活気を失った。

 「網干は姫路城周辺に負けない歴史と魅力を持っている。衰退する町を元気づけたかった」

 二〇〇三年九月、寝具製造販売店を営む高礒三洋子さん(50)の呼びかけで結成。メンバーは三十九―七十歳の十五人で業種も洋品や菓子、建具、居酒店などと多彩だ。

 「初めはいいアイデアも浮かばなかった」

 そんなときだった。昨年十月、江戸時代に網干で回船問屋を営んだ旧家・加藤家の当主と出合い「町を活性化しよう」と意気投合。具体的なイベントして、無人だった同家の一般公開を行うことになった。

 掃除や障子の張り替えなどをして準備を進め、公開に際しては茶室や地元画家の作品展も開催。一日で約七百人の入場者を集めた。

 今年五月には地元の仏教会と協力し、網干地区の八寺院を巡るスタンプラリーを企画。お坊さんによる“ギター法話”も評判を呼んだ。

 高礒さんは「古里の歴史に興味を持つ人がとても多いことが分かりました」と話し、仲間らと次の一手を考案中だ。

 しかし、本業も忘れてはいない。地元商店で買い物をしてスタンプを集めた客に記念品を贈るキャンペーンを計画中。「住民が地元で消費する。これがまちおこしの基本」と高礒さん。商売人としてのたくましさものぞく。(佐藤健介)

(36) (37) (38)  [ この連載のTOP ]  [ 東播 ] [ 姫路 ] [ 西播 ] [ 北播 ]  [ HOME ]  

Copyright(C)The Kobe Shimbun All Rights Reserved