| 台風23号 円山川水系 検 証 | |||
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二〇〇四年十月二十日の午後から翌日にかけ、豊岡市幸町の但馬県民局では、防災担当職員らが、各市町や県庁との間でファクスや電話をやり取りし、被害状況の把握に追われていた。ある職員は、「少しでも早く国に情報を伝え、災害救助法や被災者生活再建支援法の指定を受けたかった」と当時を振り返る。 二つの法律が適用されれば、炊き出し用の飲食物や生活支援金などが支給されるが、全壊家屋の戸数などが基準を満たさなければならない。二十一日には災害救助法が適用された。 ◆ 県と各市町の連携はどうだったか。 台風襲来時、県内各地の市役所や町役場に設置されたファクスには、県庁などから、警報の発令などを伝える文書が次々と届いた。多いところでは百五十枚に達し、神戸海洋気象台が出した「過去数年間で最も土砂災害の危険性が高くなっている」とする気象警報などが、文書の山にまぎれこむ可能性もあった。 京都府では、府の土木事務所が、洪水警報のファクスを放置したことから舞鶴市の国道175号で通行止めの処置が取られず、観光バスが水没。豊岡市民ら三十七人が取り残される事故も発生した。 但馬県民局の防災担当職員は「県のフェニックス防災システムを活用すれば、舞鶴のようなことは防げるはず」と話す。 同システムは阪神・淡路大震災後の一九九六年に稼働を始めた。県内の全市町、警察、消防に配備され、県や神戸海洋気象台などが入力した情報が、パソコンの画面に瞬時に届く仕組みになっている。 「このシステムだけで必要な情報は伝達できる」と同職員。ただ、パソコンの近くに職員がいなければ情報を得ることはできない。豊岡市の防災担当職員は「当時は人手が足りず、大量の情報をチェックする時間的な余裕がなかった」と話す。 県は、重要な情報は電話やファクスでも補完する。しかし、他市町の避難勧告など、すべての情報が届くわけではない。 台風襲来時、同市災害対策本部では、他市町の様子まで注意が払われていなかった。しかし、川はつながっている。上流での大きな被害が伝えられれば、下流で早めの対応が可能になる。 フェニックスでは多くの情報が流されるが、有効活用しなければ意味がない。さらに、自治体同士による直接の情報交換なども図っていく必要があるだろう。 ◆ 台風23号襲来で国土交通省豊岡河川国道事務所と神戸海洋気象台が初めて発令した「円山川洪水警報」。国が円山川を対象にした最高レベルの警告だ。 流域に住む人にとっては、気象庁の「但馬北部の(大雨)洪水警報」よりも危険性が高いことを示す。にもかかわらず、その重みが各自治体に理解されていたとは言えない。 水防団の出動指針となる「水防警報」と自治体職員の配備状況を定める「水防指令」。前者は河川管理者が、後者は県が出す。 だが、さまざまな警報などが飛び交う中で、言葉の違いが分かりやすいとは言えず、用語の問題でも課題を残している。 |
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