赤穂の昔話をCDに 郷土史家・西中さん
2003/12/14

 赤穂市内に伝わる昔話を収録したCD「赤穂むかしばなし」を、同市立城西小学校の木曽一平校長(55)が制作した。同市宮前町の郷土史家、西中正次郎さん(87)が吹き込んだ七十二話、約五時間分のテープを「音質が劣化しないように」とデジタル化。西中さんも「赤穂の文化を後世まで残せる」と喜んでいる。

 西中さんは家具製造会社を定年退職後、郷土史研究のほか、昔話の語り部として、市内の小学校や公民館などを回っている。一九八五、八六年に同市教育委員会が発行した「赤穂の昔話」の編集にも参加。本が人気で足りなくなったため、西中さんがその内容をテープに吹き込み、小学校などに配っている。

 同校に寄付したのは昨年五月ごろ。かねてから児童の演劇ビデオをCDにして配布するなど、デジタル技術の活用に積極的な木曽校長が「貴重なもの。ぜひ残したい」とCDに収録し直した。

 「赤穂むかし―」は全五枚。「弁慶のとめ岩」(尾崎)、「おけじゃ山」(有年)などの昔話が、赤穂弁の交じった、西中さん独特の柔らかみのある語り口で楽しめる。九月の敬老の日に西中さんにプレゼントされたほか、市教委などにも提供された。

 西中さんは「語り部の後継者もおらず、昔話は廃れる一方だけど、これなら一安心です」と笑顔。木曽校長も「子どもたちにも好評。本で残すのもいいけど、昔のように、生の声で聞けることに意味があると思う」と話している。

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