温泉町の江戸―維新期克明に 古文書同好会冊子を出版

2005/08/27


発刊された冊子を持つ朝野さん=温泉町湯

 温泉町で古文書を研究している「古文書同好会」(田中忠雄会長)がこのほど、同町千原の民家で発見された古文書などをまとめた冊子「温泉町の古記録」を出版した。宝永四(一七〇七)年に湯村温泉の湯が枯れたことや飢饉(ききん)の様子などが克明に記されており、貴重な歴史資料。同会幹事の朝野哲二さん(74)は「若い人にも興味を持ってもらえたら」と話している。(小西啓介)

 同会は一九九七年、郷土史家らで結成。月一回、会合を開き研究活動をしている。

 冊子は、同町史発刊後に旧地主「和泉屋」で見つかった「歳来記」と、同町史や浜坂町史の編さん史料となった温泉町飯野の庄屋による「新古見聞集記録」の二部で構成されている。

 「歳来記」は江戸―明治初期までの記録で、地震によって湯村温泉の湯が枯れたため正福寺で祈願したことや、徳川吉宗の治世に通貨の銀含有量が減り、インフレになったために浜坂で騒動が起きたことなどが記されている。生野銀山で起きた一揆の伝聞など、他地域に関する内容も。

 「新古見聞―」には、ペリー来航や大政奉還など、幕末動乱期の記述もある。

 原文を活字にしたもので、漢文体の部分もあるが、素人でも大意は理解できる。朝野さんは「読み方によって解釈が変わることがあるので、現代語訳や解説を入れるより、原文を忠実に再現した方が良いと判断した」という。

 B5判百二十ページ。温泉町民センター図書室や、浜坂町の加藤文太郎記念図書館に寄贈するほか、希望者には一部五百円(送料別途)で販売する。朝野さんTEL0796・92・2170


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