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兵庫県内教員処分文書公開から (下) 2002/12/17
◇モラルの欠如あらわ◇
◇体罰◇ 「体罰」関係の処分は二百一件。注意をまじめに聞こうとしない生徒・児童に教員がカッとなり、手を出したケースが目立つ。大半はすぐ保護者に説明・謝罪するなど対応し、処分は厳重注意・訓告どまりがほとんどだが、中には「やむを得ないときもある」と体罰を重ね、二度、三度と処分を受ける教員もいた。
厳しい処分が下った事例では、一九九八年、高砂市立竜山中学校のバレーボール部顧問が、ボールで部員の頭を繰り返し殴り、部員が直後に急性硬膜下血腫となった(停職六カ月、教諭は依願退職)▽西宮市の中学校で九九年、教諭(29)が自分をからかった生徒に対し「お前にはうらみがあんねん」などと言って鼻を殴るなど、九三年から七年の間に六回の体罰を繰り返した(減給六カ月)▽宝塚市の小学校で二〇〇一年十二月、体育の授業中に反抗的な態度をとったとして、臨時講師(29)が児童に足をかけ、足の指を骨折するなど一カ月のけがを負わせた(停職一カ月)―など。 〇一年には、県立高校で陸上部顧問をしていた教諭(32)が戒告処分に。服装が乱れていたり、指導をまじめに聞かなかったりした生徒四人に対し、平手打ちやけり、頭突きを繰り返していた。 この教諭は前任校でも九九年、注意を聞かない生徒に体罰を加えて教頭から指導されている。このときも「体罰は絶対にいけない」という校長や教頭に対し、「言って分からなければ体罰もやむを得ない」と譲らなかった。「辞職する」とまで言うこともあったというが、数日後には頭を丸めて出勤。「今後体罰はしない」「謝罪にいきたい」と申し出た。 西宮市内の中学校では一九九七年、英語科の教諭(30)が男子生徒に十日間のけがを負わせるなど、二件の体罰で減給六カ月の処分。 この教諭は、生徒が教室にカメラを持ち込んで遊んでいたため没収。生徒は怒って牛乳びんを手に取ったため、怖くなった教諭は生徒の顔を殴った。さらに生徒を廊下に連れ出して押し倒し、顔を二回けった。 教諭は九二年にも別の中学校で体罰事件を起こしており、市教委と校長から指導されたが、処分は受けなかった。さらに二〇〇〇年には女生徒の顔を平手で四回たたいて腰をけり、戒告処分を受けている。
◇交通違反◇ 交通違反では、三十一件の処分があった。酒気帯び運転で検挙され、減給処分(月給十分の一を一―六カ月間)を受ける例が多い。中には、飲酒運転に関係した教諭や学校長らの大量処分や、無免許運転などの悪質なケースもあった。 一九九七年、教職員スポーツ大会の慰労会で酒を飲んだ三木市立中学校の教諭らが、二次会の会場まで集団で飲酒運転した。一人の教諭(36)が酒気帯び運転で検挙されたのを機に発覚。飲酒運転の教諭と臨時講師の計七人が減給一カ月の処分。慰労会に同席していた校長(50)は運転はしていなかったものの、「監督責任を果たさなかった」として同じ処分。飲酒運転の車に同乗した教諭四人が戒告、関係教諭の校長三人が訓告処分となった。 無免許運転をめぐる処分も目立つ。 洲本市立中学校教諭(43)は九七年に免許取り消し処分を受けたにもかかわらず、その後も九九年に神戸淡路鳴門自動車道でパトロール中の警察に見つかるまで無免許で運転を続けた。この違反を機に、以前にも酒気帯びや速度超過違反で検挙されていたことが発覚。教諭は退職願を出して辞めた。 度重なる違反で免許取り消しとなった城崎郡香住町立中学校の教諭(40)は、九九年の九月と十一月、無免許運転で検挙され、停職六カ月間の処分を受けた。 龍野市では二〇〇一年一月、中学校教諭が酒を飲んで運転中、赤信号で止まっていた軽乗用車に衝突。運転手に二週間のけがを負わせた。それまでにも六回、事故や違反を起こしており、停職六カ月。同教諭とともに飲食した中学校教諭ら三人が減給三カ月となった。 〇一年四月には、酒を飲んで運転した県立高校教諭(29)が姫路バイパスで重傷事故を起こした。二週間以上たった後に学校へ報告。以前の速度違反も明らかになり、六カ月の停職処分となった。 中学校の教頭、生徒指導担当教諭の酒気帯び運転も発覚。九八年には加古川の教諭(40)、〇〇年には洲本市の教頭(48)、〇二年には神戸市の教諭(33)がそれぞれ処分を受けている。
◇指導要録廃棄◇ 県内の学校園で、保存期間中の指導要録が誤って廃棄された問題で、県教委は二〇〇〇年度と〇二年度に校長と教頭の計四十四人を訓告、同十六人を厳重注意とした。 神戸市教委は一九九八―九九年度に校長二十八人を文書訓戒。西宮市教委は「市教委の誤った指導が原因」などとし、九九年度に教育長や次長ら六人を文書訓告、一人を厳重注意とした。伊丹市教委は二〇〇〇年度、学校教育課長(当時)ら三人を文書訓告などとした。
◇教育課程◇ 県内の県立高校で今年一月、学習指導要領に定められた必修科目を受験に有利な科目に振り分けていたことが発覚。全県立高校で調査した結果、同様の事例が六十校に上った。県教委は今年三月から四月にかけ、教育次長や校長ら四十五人を訓告、教育長と校長の計十八人を厳重注意とした。
◇その他◇ その他のケースは、金にまつわる不祥事から刑事事件に発展したものまで多岐にわたり、二十九件に上った。 一九九九年には、県立高校教諭(47)が吹奏楽部顧問の立場を利用し、公金を流用していたことが発覚。架空の請求書を作ったり、水増し請求をしたりして生徒会会計などから約七十三万円を不正に受け取り、退職金が出る諭旨免職となった。教諭はまた、「楽器運搬代」など実態とは違う請求書で学校から楽器業者に振り込ませた金をプールし、楽器購入などに充てていた。教諭は「部活のためにやった」「着服はしていない」と主張していた。 同じ年、西播磨の町立中学事務職員(58)がカラ出張を繰り返していたとして、諭旨免職になった。職員は、出張命令を受けたが従わずに欠勤。確認されただけで欠勤は十七回に上り、うち少なくとも二回分の出張旅費三千八百円を受け取ったほか、三回分の旅費を不正請求していた。また、年休を取って家業のお茶販売の配達をしていた。同町教育長は県教委への報告の中で、不正の一因について「仕事上のストレスと妻の病気が重なって」と述べている。 二〇〇〇年には、県立高校教諭(41)が生徒から預かった資格試験の申込書を提出し忘れたため、生徒が試験を受けられなくなった。この教諭は訓告処分を受けた。 児童・生徒の通知表を紛失したケースは、誤ってゴミに出してしまった▽車上荒らしにあった―など四件で、それぞれ担当教諭が訓告処分。 児童の首筋にカッターナイフを当てたり、教頭が校長に暴言を吐いて処分されたケースも。教諭の行方不明は二件あり、二人とも免職となった。 扶養手当や住居手当の不正受給は四件で、それぞれ停職三カ月や訓告処分。 刑事事件では、明石の中学教諭による偽装結婚(〇〇年)、三田の小学校教諭による無言電話の繰り返し(〇一年)、西宮市立小教諭の放火事件(〇二年)など。酒に酔ってケンカした相手を駅ホームから線路に突き落とした教育事務所職員が訓告処分。 [ 閉じる ]
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