復興住宅住民37%が家賃増に不安
2001/05/28

 阪神・淡路大震災の復興住宅の住民を対象に、市民団体「被災者生活復興調査の会」(上原孝仁代表)などが行った調査で、三七%が「家賃の値上がり」を不安に感じていることが分かった。支払い不能になった場合の対応は、「生活保護を申請する」が最多。同会は近く、調査結果をもとに、居住保障などの被災者支援策を兵庫県と神戸市に要望する。(磯辺康子)

 調査は、今年三月から四月にかけ、神戸市内の十二の公営住宅などで実施。六百五世帯が回答、回答者の平均年齢は六十四歳だった。

 復興公営住宅の家賃は、入居後五年間の軽減措置がある。昨年、入居十年までの軽減延長が決まったが、六年目以降は入居者の負担額が増えることになっている。

 こうした背景を受け、「心配でならないこと」(複数回答)は、「いずれ家賃が値上がりすること」が三七%で、「老後」(四四%)、「収入が乏しい」(四三%)などと並んで多かった。では「家賃が払えなくなったらどうするか」の問いには、「生活保護を申請」が全体の三七%を占め、「家族や親類宅に転居」(八%)など他の選択肢を大きく上回った。

 一方、「転居したいと思うか」との質問では、「思わない」が五八%と半数以上。理由は「ここをついの住みかに」「他に行く所がない」が上位で、生活環境に対する満足よりも消極的理由を挙げる人が目立った。

 災害前に住んでいた街の公営住宅に移る「住み替え制度」の創設を希望する人は約半数。阪神・淡路大震災を教訓に三年前に成立した「被災者生活再建支援法」の拡充は、七五%が求めていた。

 「調査の会」の上原代表は「本来は以前住んでいた街に戻りたいが、あきらめもあって今の場所で生活再建を果たそうとする被災者の姿がある。公営住宅での孤独感も浮き彫りになっており、コミュニティー形成への支援の重要性があらためて分かる」と分析している。

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