日本も米の暗号解読 神大助教授ら外交史料で確認
2001/12/06

 太平洋戦争開戦前、日本が米国などの外交暗号を解読していたことが五日、神戸大大学院法学研究科の服部聡講師、蓑原俊洋助教授の調査で分かった。外務省外交史料館の文書で確認できたとしている。

 真珠湾攻撃に至るまでの緊迫した日米関係の中、重要度の高い情報を正確に把握していたことになり、簑原助教授らは「日本は情報戦で米国に完敗したとされる通説を覆し、暗号解読能力は互角だったことの証拠」としている。

 今年七月、簑原助教授が米国の公文書館で「日本が米国の暗号を解読していた」とするCIAの報告書を発見。対応する文書を外交史料館で見つけ、解読の事実が明らかになった。

 文書は一九四一五月十八日から十二月三日までの「特殊情報綴(つづり)」二十八点。

 英文タイプの文書に手書きも混じり、「大臣」「次官」「参謀本部」などの回覧印が押されている。内容は米国の保管文書とほぼ同一で、大半が発信数日後に解読されている。英国、カナダ、中国の暗号も解読していた。

 一九四一年十一月二十八日にハル国務長官からグルー駐日米国大使にあてた、日本に柔軟な姿勢を示す「暫定協定案」は、十二月一日に解読。簑原助教授は「日米が情報を読み合ったゆえに疑心暗鬼となり、関係悪化につながったのではないか」と推測する。

 服部講師は「日本は情報を入手しつつも有効に活用する能力に欠けていた」と指摘している。

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