高砂・竜山中体罰訴訟で市が会見 和解理由は示さず
2002/01/24

 神戸地裁姫路支部で二十三日、和解が成立した高砂・竜山中バレー部体罰訴訟。和解を受けて会見した高砂市は、和解に応じた理由や管理責任などについて、あいまいな答弁を繰り返した。一方、原告側は、裁判後に残された厳しい現実を真剣に受け止めていた。

 高砂市役所で開かれた会見の冒頭で田村広一市長は、原告の小山勝平君(16)や母親らに対する謝罪を述べた上で「今後このような事故が二度と起こらないよう万全を尽くしたい」と語った。

 会見では、バレー部顧問教諭の行為について、「指導の行き過ぎ」と繰り返してきた見解を、昨年の十二月議会答弁で「体罰・暴行」と覆した理由を尋ねる質問が出た。橋本浩明教育長は「裁判所が提示した和解案を尊重して受け入れた」と述べたものの、市としての判断は明確にしなかった。また、管理責任などについて田村市長は「今後、検討するかもしれない」と話すにとどまった。

 原告らが同市に書き換えを要望していた県教委への事故報告書については、小山君が倒れる前に顧問教諭がバレーボールで殴った行為を「体罰」とするなど、裁判で明らかになった事実を追加する。体罰報告書を新たに作成するつもりはないという。

 また、再発防止策は、中学校での部活動の指導指針をまとめた冊子を作成中で、今月末にも各学校に配り、職員の研修を行っていく。

 一方、原告側は姫路市内で支援者らとともに報告集会を開き、これまでの裁判の経過や、寝たきり状態が続く勝平君について話し合った。

 小山君の母親ひな代さん(43)は「本来なら学校と父母が協力して原因を究明するべきなのに、今回のように敵対しなければならなかったことが残念」と振り返った。

 さらに、代理人の一人は「勝平君の今後や介護の問題などは残る。高砂市が特別な支援はしないと言っているため、同市全体の福祉や介護の底上げを働きかけていく必要がある」と、裁判後の課題について語った。

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