|
学力維持にあの手この手 2002/04/05 「学力低下を心配する親の声は強い」。保護者の懸念を背景に、学習内容を削らないという方針を打ち出した大半の私立小中学校。「学習指導要領は最低基準」とした文部科学省の見解で「お墨つきをもらった」と話す学校幹部もいる。しかし使用を義務付けられた教科書は、内容が三割削減された新要領版。そこで、在庫で残っていた前年の教科書をわざわざ購入したり、旧要領に基づく問題集を使ったり。各校とも教育内容を維持しようと工夫をこらす。 甲南小(神戸)は今春、全学年の算数について、新しい教科書と同時に、二〇〇一年度で役目を終えたはずの旧要領の教科書を購入した。副読本の扱いだが、実質的には旧要領の教科書に沿って教えるという。 県内小中高校の教科書を取り次ぐ兵庫県教科書会社(神戸)によると、県内では同小をはじめ、私立の小学校一校が算数、中学校一校が数学、別の中学一校が英語で、在庫で残っていた旧要領の教科書を買った。民族学校からも算数の注文があった。計約二千三百冊。また甲子園学院中(西宮)は、旧要領に準拠した問題集を主要五教科で使う。 その他の学校は、独自に教材を作る。県内の私立中学校はすべて高校と併設で「中高一貫教育」がセールスポイント。「どうせ高校で教えるのだから、関連する単元が出てきたとき、一緒に教えた方が効率的」という考え方だ。 私立校での新要領軽視の実態に兵庫県教育課は「新要領の趣旨を理解してもらうよう、周知を徹底していくほかない」とあきらめ顔だ。 [ 閉じる ]
Copyright(C) The Kobe Shimbun All Rights Reserved |