学習内容3割削減ノー? 旧要領参考書注文相次ぐ
2002/04/07

 新学習指導要領が実施される一方で、学力低下を懸念する保護者から「新要領ではなく、旧要領に対応した参考書や問題集はないか」という問い合わせが書店や出版社に相次いでいる。旧要領対応の参考書などを書棚から外した神戸市内の書店は、あまりの人気ぶりに、急きょ再仕入れの検討を始めた。出版社側は「増刷は考えていない」というが、学習内容の三割削減の波紋は当分続きそうだ。(溝田幸弘)

 「二〇〇二年度新教科書対応」と題した真新しい本が並ぶ、神戸市中央区のジュンク堂書店三宮店四階の学習参考書コーナー。書棚の下の引き出しにしまった旧要領準拠の参考書・問題集が、この一カ月間で百冊以上売れた。

 同店の学習参考書担当の前田隆司さん(28)によると、保護者からの問い合わせは、中学校の理科、小学校の算数関係に集中しているという。

 新要領では、小学校で習う小数計算は小数点第一位までと定められた。新しい参考書では、小数点第二位以下の計算は「応用学習」の扱いで、「不安を感じた保護者が以前の問題集を購入しているようだ」と前田さん。在庫が切れたため「また仕入れないといけないかも」という。

 大阪市の紀伊国屋書店梅田店でも「入試を一年後に控えた中三生が、不安に駆られて買っていくケースがある」といい、「来春の受験が終わるまで続くのではないか」と見込む。

 出版社の文理(東京)は「指導要領改定のときには、必ずこういう動きがある」として、ホームページの通信販売コーナーに「旧版をご希望の方は明記してください」という一文を盛り込んだ。

 別の出版社は、指導要領改定を機に、ロングセラーの参考書に図やイラストを多用してイメージを一新した。ところが逆に学力低下を懸念する保護者を刺激する結果となり、「旧版はないのか」といった問い合わせが日に数件はあるという。

 学習参考書が最もよく売れるのは「子供が教科書をもらって最初の土、日曜」(前田さん)というが、今週末はどうなるか…。

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