県警、一挙100件中止命令へ 福原進出組員らに
2002/07/10

 神戸市兵庫区福原町に今春、新たに組事務所を開いた指定暴力団山口組系組織の組員が、風俗店などに用心棒料を要求していたとして、兵庫県警暴対一課と兵庫署は近く、複数の組員に対し計百件を超える中止命令を出す方針を固めた。同町には昨年から三つの組が相次いで進出、計五つの暴力団が事務所を構える。これに対し、住民側も、新たな暴追運動に知恵を絞るなど対策に乗り出した。一度に百件を超す中止命令を出すのは全国的にも異例。

 中止命令を受ける組は、今年三月末から四月初めにかけて同町に進出。直後から、二、三人ずつが風俗店、飲食店などを回り用心棒料を求めたという。同課などは、このうち、約四十五店に対する用心棒料の要求行為を確認。暴力団対策法に基づき、中止命令を出すことを決めた。同県警の中止命令は多くても年間約百七十件で、今回の一挙に百件超は過去最高。

 一方、地元の福原地区暴排推進協議会も危機感を強める。今月中に「暴力団お断り」のプレートを今回新たに作製し約三百店舗に配布。同署との連携を緊密にして取り締まりに協力するほか、各店に暴力団の要求に応じないよう、粘り強く呼びかける。

 福原町の暴力団情勢は一昨年から急変。山口組直系組織の組長が恐喝容疑で逮捕されたほか、同組系三次団体の組長が射殺されるなど、地元で強い影響力を持つ組にトラブルが続いた。

 その後、神戸・三宮の組が事務所使用禁止の仮処分を受けたことに伴い、事務所を同町に移転。また、同町内の市公募売却地がいつの間にか大阪の組長名義に変更され組事務所が設置された。この土地については神戸市などが土地の明け渡し訴訟を起こしているが、同課などは、地区外の組織が資金源獲得を狙い、縄張りを広げようとしているとみて警戒する。

 同協議会の小西彬夫会長は「勇気を持って暴力団との関係を断ちたい。組事務所を追放するには、住民同士の結束が重要だ」と話している。

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