夏休み中の小学校で“補習”盛況
2002/07/25

 兵庫県内の小学校で、夏休みを利用した自習教室や補習授業への取り組みが広がっている。これまでも教員らが独自に行ってきたケースはあったが、学校としての取り組みが増えてきたのが今年の特徴。「ゆとり教育」を柱とした新学習指導要領の導入に伴い、「学力低下」を懸念する保護者らにも好評のようで、兵庫県教委も「学校の裁量の範囲であれば」などと今のところ静観の構えだ。(岸本達也、篠原佳也)

 神戸市中央区の市立湊小学校では、児童向けにプールを開放する七月いっぱい、「サマースクール」と題した自習教室を開いている。自由参加だが、毎回、児童の約半数が“出席”。夏休みの宿題とともに、この自習教室のために用意されたプリントなどをこなしている。

 昨年までは各クラス担任の判断に基づき行ってきたが、新要領が導入された今年からは、当番教師を決めるなど、全校での取り組みとなった。

 同小の今社秀男教頭は「友達とも会えるし、勉強もはかどるようだ」と児童にとってのメリットを指摘。「伸ばしたいところを伸ばす、という新要領に沿って、先生はあくまでアドバイザー的な役割。子どものやる気を尊重したい」としている。

 他にも同市東灘区の市立東灘小が、グループ別の学習指導を実施。同区の市立住吉小は希望者を対象にした「算数教室」を開いている。また、宝塚市立良元小は夏休み期間中に計六日間の「学習相談日」を設ける。

 こうした傾向について神戸市教委は、「教科の学習内容が減り、先生たちも基礎・基本の定着を図ろうという意識が強くなったのでは」と分析。兵庫県教委は「遅れのカバーは必要だが、先生はあくまで日々の授業が勝負。学力低下論への過剰反応は新要領の趣旨に沿わず、子どもの自主性に任せるべき」と、行き過ぎのないようくぎを刺している。

 同様の傾向は全国的にもみられ、東京都港区では、区教委が呼び掛け、区立の全小中学校で「補習」を実施している。

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