100から0に修正 国歌斉唱率で宝塚市教委
2002/09/02

 今春の卒業式、入学式で、文部科学省が全国の公立小中高校を対象に日の丸掲揚・君が代斉唱の実施調査をした際、宝塚市教委が当初「100%実施」と報告していた小学校の国歌斉唱率を、式に出席していた兵庫県議の指摘を受け「0%」に修正していたことが二日までに、分かった。同市教委は「生徒はほとんど歌っていなかったが、出席者の一部は歌っていたので…」と説明。一方の県議は「あれで斉唱と言えるのか」。そもそも調査に明確な基準はなく、数字にどれだけの意味があるのか、関係者から疑問の声が上がっている。

 国歌斉唱は、国旗国歌法成立で、学習指導要領に定められている。

 宝塚市内には二十四の公立小学校があり、三月二十二日に卒業式、四月九日に入学式を一斉に実施。同市教委はすべての小学校に職員を配置し、式の状況を報告させた。

 報告によると、各校の式次第には「国歌斉唱」があり、テープの伴奏に合わせて歌う来賓や保護者はいたが、ほとんどの児童は黙っていたという。同市教委は「全体として一応、声は出ていた」として県教委に「全校で斉唱実施」と報告した。

 ところが、ある小学校の式に出席していた地元選出県議が「児童が歌っていないのに、斉唱といえるのか」と指摘。県教委が再調査を命じたところ、同市教委は一転して「0%」に修正報告した。

 国旗国歌法は一九九九年に成立。文科省は各教育委員会への指導を強め、実施率は年々上昇しており、今春、全国の小中での国歌斉唱は99%を超えている。

 だが、調査では「斉唱をした」「しない」「伴奏のみ」の三つの選択しかなく、保護者や児童生徒の一部が歌った場合などは「自治体の判断に任せている」(文科省教育過程課)。兵庫県内の小中学校の実施率は約84%で、全国最低だった。

ほかの自治体も

木下智史・神戸学院大学教授(憲法)の話 もともと強制することはできない法律。実施率の公表も、歌わない生徒に圧力を与えるだけのもの。宝塚市のようなケースはほかの自治体でもあるのではないか。

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