震災県外避難者ら 神戸で同窓会
2004/01/16
9年間の思いは、語り尽くせない=神戸市中央区、同市勤労会館
阪神・淡路大震災で被災し、神戸市外や県外に避難した人たちの同窓会が十五日、神戸市勤労会館で開かれた。故郷に戻りたくても戻れない人、移り住んだ街になじめない人。同じような境遇にある仲間だからこそ共有できる思いを語り合った。(安福直剛)
特定非営利活動法人(NPO法人)「街づくり支援協会」(大阪市西区)の主催。震災直後から電話相談などを続ける同協会が呼びかけ、約四十人が参加した。
大阪市在住の斎藤董正さん(90)は、西宮市内の自宅が半壊し、直後に大阪市の長男夫婦の近くに引っ越した。五十五年間住んだ西宮。思い出は多く、同市内の復興住宅に何度も申し込んだが、抽選に漏れた。昨年、最愛の妻が他界。「一人なら、もう戻ることもない」。気持ちに区切りをつけた。
大阪市の木花さきさん(53)も、震災まで住んだ神戸には戻らないと決めている。東灘区の自宅は全壊し、夫を亡くした。三人の息子たちはたくましく育ったが、大切な人を失った悲しみは癒えない。「大好きだった街。でも、悲しい思い出の詰まった場所には戻りたくない」と打ち明けた。
浅井和子さん(77)は、東灘区の自宅マンションで被災し、直後に滋賀県へ。神戸に戻りたい一心で相談のため神戸市役所を訪れたが、職員から「神戸を捨てたんやろ?」と言われ、泣く泣く神戸を後にしたという。西区の県営住宅に引っ越せたのは四年半後。「いろいろあったけれど、今は楽しい日々を生きています」と笑った。
語り尽くせないそれぞれの九年。二時間半続いた会の終わり、参加者らは早くも来年の再会に思いをはせていた。
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