無断で塗り替えていた 神戸港「フィッシュダンス」
2004/06/15

完成当初のグレーから、ピンク色に塗り替えられた現在のオブジェ=神戸市中央区波止場町
 神戸港・メリケンパークの入り口にそびえる巨大なコイのオブジェ「フィッシュダンス」。世界的に有名な米国の建築家フランク・ゲーリー氏が手がけたこの作品が、同氏に無断で完成当初とは全く異なる色に塗り替えられ、五年間も放置されている。「名画に落書きしたようなもの」。地元の建築家らはこの無粋な措置に憤慨。オブジェを管理する神戸港振興協会に「即刻、元の色に戻すべき」などと訴えている。(小森準平)

 オブジェは、同協会などが一九八七年、隣接するレストランと一緒に整備。デザインを、世界的な建築家で、その後、建築界のノーベル賞と称される「プリツカー賞」を受賞したゲーリー氏に依頼、建築家の安藤忠雄氏が監修した。

 当初はグレー一色だったボディーに「異変」が起きたのは九九年春。さび止めを施す際、管理担当者がピンク色に塗り替えた上、今では色落ちしているが、黒っぽく縁取った青い目玉まで描いたという。

 これを知ったゲーリー氏の「侮辱された」とのコメントが専門雑誌で紹介された。建築物を含め同氏が手がけた作品は、日本ではこのオブジェが唯一とされ、神戸市内に事務所を構える建築家山下誠一郎さん(36)によると、当時同業者の間でも「世界中の笑い者になる」と批判の声が上がった。

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