少女は“金生む道具” 組員ら好奇心につけ込む
2004/07/29

 家出少女らを風俗店で働かせた売上金が、暴力団の上納金として上部団体に流れていた。兵庫県警が摘発した児童福祉法違反事件で、同県警と大阪府警の合同捜査本部は二十八日までに、指定暴力団山口組系の組事務所を捜索した。五菱会のヤミ金融事件で明らかになった弱者を狙う卑劣な手口。今度は判断力がつたない少女らが犠牲となった。胸躍らせ訪れた繁華街に潜む犯罪。被害に遭った少女らは「こわかった」と涙ながらに漏らした。

 逮捕された組幹部のの男(41)は「風俗店で二十代より十代の方が人気だった」と供述。売上金アップのため、家出少女が集まる繁華街でのナンパに目を付けた。

 舞台は大阪・ミナミ。指示を受けた同組員(31)や高校一年の少年(15)らは、数人で言葉巧みに少女らを車に誘い込んだ。風俗店で働くことを拒否した途端「言うこと聞かれへんのか」などとすごみ脅したという。

 昨年一年間に、全国で家出人捜索願の届けがあった二十歳未満の少女は一万三千八百人余り。兵庫県内だけでも九百二十四人に上り、半数以上を中高生が占める。

 家族や友人とのトラブルから家に帰らないケースが目立ち、「プチ家出」と称し数日間、遊び感覚で友人宅などに身を寄せるケースもある。

 被害に遭った少女の母親は「家に帰らなくても友人宅にいると思っていた。まさか娘がこんな事件に巻き込まれるなんて」と悔いたという。

 学校が夏休みに入り、神戸・三宮や大阪のミナミなどの繁華街では、夜遅くまで多くの女子中高生の姿が見られる。

 兵庫県警の捜査員は「夜の繁華街で遊ぶ好奇心旺盛な少女が、犯罪者にとっては金を生み出す道具に見える」と話している。

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