震災の実体験が教材に 京大などがカードゲーム化
2004/07/31
完成した「クロスロード」を使って災害対応を判断する参加者=大阪市北区、新阪急ホテル
阪神・淡路大震災での神戸市職員の実体験をベースに災害時の対応をシミュレーションするカードゲーム教材「クロスロード」が完成、三十日、大阪市内のホテルで披露された。自治体職員の教育や、住民を対象にした防災意識の啓発プログラムなどへの活用が期待される。(松本茂祥)
大地震の被害軽減を目的に文部科学省が進める大都市大震災軽減化特別プロジェクトの一環。京都大学防災研究所などが開発に取り組んだ。
五人一組でテーブルを囲み、「不足した仮設住宅用地に、公立学校の運動場を使う?」「援助物資の古着が余った。焼いて処分する?」など、難しい判断を迫られる場面で、各自が「YES」か「NO」のカードを示し、多数派が得点する。
決断が正しいかどうか答えはないが、開発者は「異なる価値観に気づくことが重要」と指摘。ゲームを使って自治体職員と住民が問題点を認識し、合意形成を図る―などの活用法も提案する。
この日の実習会には近畿圏の公務員ら約九十人が参加。「倒壊の危険がある庁舎内に必要な書類を取りに行く?」という設問で、一般職員か管理職かの立場の違いで判断が逆転する場面も。参加者からは「問題点を出し合った後、再度ジャッジしてはどうか」「他の自然災害を想定したカードも作ってほしい」などの声が寄せられた。
大阪府の職員は「判断に必要な情報が分かり、おもしろかった」。開発を手がけた慶応大の吉川肇子助教授は「自発的に考えることが大切。いざという時、思い出してもらえれば」と話していた。
ゲームは三十種類の設問カードと解設冊子をセットに、近く販売の予定。問い合わせは京大防災研TEL0774・38・3348(矢守克也助教授)
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