回復へ復興支援イベント 台風23号被害の出石町
2004/11/09
日曜の城下町地区。道路に観光客があふれる普段の週末の光景はない=7日、兵庫県出石郡出石町内
年間百万人が訪れる観光のまち、兵庫県出石郡出石町で台風23号による影響が深刻化している。名物の皿そば店や土産店が集中する城下町地区の被害は軽微だったが、自粛ムードや風評から観光客は例年の四分の一に激減。町内の被災者への配慮から活動を控えてきた観光関係者も「感染者の外国人医師が来町した昨年のSARS騒動以上」と危機感を募らせ、被災者応援を兼ねた復興支援イベントなど、まち全体の元気回復に向けて動き始めた。(浦田晃之介)
辰鼓楼や古い街並みが残る同町の城下町地区。出石川の堤防が決壊した鳥居地区とは対照的に被害はほとんどなかった。だが、週末も観光客の姿はまばらだ。
「観光地も水没した、という誤解が広がっている」と同町まちづくり課の加藤勉課長。観光協会やそば店には「観光に行ける状態なのか」という問い合わせが殺到。町役場にもこれまで数百件の電話があった。
町営駐車場の利用車数は、昨年同時期の約25%にダウン。そば店の多くは「客はいつもの一割」と悲鳴を上げる。出石城築城四百年の記念イベントや伝統の大名行列も中止。カニシーズンを迎えただけに観光復興への焦りは強まる。
しかし、二人が死亡し約七百棟が浸水被害を受けた中、積極的な観光PRには反対の声も強い。五日夜の観光協会運営委員会では「出石の観光の灯を消してはいけない。復興イベントを開こう」との提案の一方で、「被災者がどう思うか」と気遣う声も相次いだ。
議論の末、町内被災者の支援イベントとして新そば発表会「がんばっとるで出石!」を十三、十四日午前十時―午後三時まで、同町内町の観光センター前広場で開くことを決めた。皿そばを三百円で販売し、売上金はすべて被災者に贈る。
同協会の岡本健一郎会長は「観光から町全体を少しでも元気にしなければと思う。被災した人たちの役に立てるよう全力で頑張りたい」と話す。
・特集「
台風23号
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