楊井、史上初の3連覇 陸上男子100メートル
2004/06/07

陸上男子百メートル決勝を10秒75で制し、同種目史上初の3連覇を達成した関学の楊井佑輝緒(左)=撮影・中西大二
 ゴールの瞬間、タイマーを見やった楊井は悔しさに天を仰いだ。「勝てたけれど、平凡なタイムになっちゃいました」。陸上男子百メートルで史上初の3連覇。だが、この日千六百メートルリレーの準決勝で両脚太もも裏の痛みを再発させたばかりに、決勝は「安全運転」せざるを得なかった。

 資質の片りんをのぞかせたのは、むしろ予選の走り。ひざの高く上がるしなやかなキックでスムーズに加速。終盤は流しながらも、追い風1・9メートルに乗って、自己ベストに迫る10秒67をたたき出した。

 冬場に2度にわたる大けがで3カ月のブランクをつくった。ただ、その間にもヒントを求め、日本記録保持者の伊東浩司氏(現・甲南大女子陸上部監督)も支持したウエートトレーニングの「初動負荷理論」を学び、実践してきた。

 決勝進出を目標に掲げるインターハイまで、あと2カ月。最後の夏に臨む楊井は「完全な状態に調整できれば、必ずいける。いつ走っても、10秒5台は出せるようにしたい」と表情を引き締めていた。

(金海隆至)

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