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通常メニューの一部の代用に
今年に入って、寒天人気が続いている。特定保健用食品で、ダイエットブームを追い風に、食欲の秋を迎えて売れ行きは好調。しかし、どうも「寒天ダイエット」に対する誤解が多いようだ。かつて、過激な減量に挑戦したことがある探偵が、正しい寒天ダイエットに迫る。あなたは間違っていませんか?(本田純一)
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| 売り場に積まれる寒天=神戸市東灘区、コープこうべ「シーア」 |
◆カロリーゼロ
人気のきっかけは、今年の春から夏にかけて、相次いで放送されたテレビ番組。寒天のダイエット効果などが紹介され、全国の小売店で、寒天の売り切れが続出した。
コープこうべ(神戸市東灘区)では、今年六月の一カ月間に、例年の一年分を売り上げた。秋になっても、昨年の四倍程度の売れ行きで、陳列棚も拡張。もともと、ほとんど売れない商品だったが、「売れ筋の商品として定着した」とコープこうべ広報室はいう。
メーカーにも、消費者からの問い合わせが殺到。国内最大の寒天メーカー「伊那食品工業」(長野県伊那市)には、ダイエットのために寒天を求める電話が数多く舞い込んだという。
そもそも、寒天とは何か。同社企画室の石川佐和子さんに聞いた。
「寒天は、約三百五十年前に日本で考案されました。テングサなどの海藻を煮詰めて抽出した成分、つまりところてんを、凍結乾燥させたものです。一番の特徴は、カロリーがないこと。また、成分の約八割は、体に吸収されない食物繊維で、含有率は全食品中、最も高くなっています」。極めて水分を吸収しやすく、水で戻した寒天のほとんどが水分だ。
さらに、食物繊維が豊富なため、整腸作用もある。便秘を防ぎ、大腸がんなどの予防に効果があることも、人気の要因だ。
■寒天ダイエットの正しい方法■
(1)満腹感を得るため、水で戻す
(2)1日に1回、ご飯1膳分程度(約300キロカロリー分)の代わりに食べる
(3)減量は、1カ月に1キロ程度にとどめる
(4)1日に20―30分の散歩など、適度な有酸素運動と併せて行う
(アドバイス:河村循環器病クリニック院長の河村剛史さん)
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◆水で戻して
しかし、石川さんは「ブームの背景には、寒天ダイエットへの誤解がある」と指摘する。
現在売られている寒天の多くは粉末。これを、粉薬のようにそのまま食べる人が多いという。
「手軽さが受けているようですが、これではダイエット効果がなく、かえって便秘になりやすい。何より、おいしくない。寒天は、薬ではありません。水で戻して食べて」と石川さん。
寒天の長所は、通常のメニューの代わりに食べることで、満腹感を得ることができる点。また、ほぼ無味無臭なので、味付けもしやすく、デザートやパスタなど、さまざまな料理に応用できることも、ダイエットに向いている。適度な運動を伴うと、より効果は高い。
◆1カ月に1キロ
とはいえ、寒天漬けのダイエットは過激で、危険。健康問題に詳しい河村循環器病クリニック(神戸市灘区)院長の河村剛史さんは「極端なカロリー制限につながる。さらに激しい運動をすると、心室細動などを誘発し、突然死に至る恐れがある」と警鐘を鳴らす。
「一カ月に一キロずつ、一年間で体重の5―10%を減らすのが理想的。寒天は、一日の食事のうち、ご飯一膳(ぜん)分の代わりに食べるのがよい」と河村さん。石川さんも「食事の前に寒天を食べ、食べ過ぎを防ぐ程度に」と勧める。
そうとは知らず、この春、寒天食を中心にしたカロリー制限だけで、三カ月間で二十キロの減量を敢行した探偵。当時、一日の摂取カロリーは成人男性の必要量の半分以下で、一週間に一―二キロずつやせていった。無理がたたったのか、今、何となく体が疲れやすい。無茶なことをしたものだ。反省。
ダイエットとは、健康のために適正な体重にすること。くれぐれも、探偵のまねはしないように…。
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