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特典や利用路線に違い
JR西日本の「イコカ」と、関西私鉄など約五十社でつくる「スルッとKANSAI協議会」が発行する「ピタパ」。ともに自動改札機にカードをかざすだけで運賃が精算できるほか、決済カードとしての機能も併せ持つICカード乗車券で、今年一月には相互利用が可能になった。これまでICカードを持つ機会がなかった探偵だが、この春の転勤で、ついに電車通勤になって、「ICカードデビュー」を決意。でも、どっちを持てばいいの? (坂口紘美)
▼「先払い」と「後払い」
相互利用できるとなると、違いはあるのだろうか?
「決定的に違うのは料金の支払い方法」と説明するのは、同協議会プロジェクトマネジャーの松田圭史さん。「あらかじめ一定額を券売機などでカードに入金して使うイコカに対し、ピタパはカードを作るときに指定した金融機関口座から一カ月の利用料金をまとめて引き落とす後払い方式を取っています」。つまり後払いのピタパでは、カードの残高を気にしながら、改札機を通る必要がなくなる。
なるほど。定期券とプリペイドカードを一枚に凝縮したイメージのイコカと、クレジット色が強いピタパということか。
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| JR西日本の「イコカ」(下)と、阪急が独自のサービスを加えた「ピタパ」(上)。それぞれの特徴は…=神戸市内 |
▼今夏拡大
それぞれの利用できる路線を表1に、主な長所と短所を表2に示した。ちなみに、利用路線は、ともに今年夏、神戸高速、山陽電車、ポートライナー、六甲ライナー、南海、泉北高速の鉄道六路線へも拡大される。
これらを総合すると、探偵の場合、どちらが利便性が高いのだろうか? それぞれのセールストークに耳を傾けてみることにしよう。
二〇〇三年十一月に導入されたイコカの発行枚数は今年三月末時点で約二百三十万枚。「JR東日本エリアで使え、カードの購入も簡単。定期券やプリペイドカードがイコカになった、という分かりやすさも多くの人に受け入れられている」とJR西日本広報室の北村周郎さん。探偵は、JR通勤の上、実家は埼玉だし、イコカの方が便利なのかも…。
対するピタパ。〇四年八月に導入され、今年三月末の会員数は約三十二万人。JR西日本や大阪市営地下鉄など利用路線が一気に拡大した一月以降、毎日二千人のペースで増えているのだそうだ。何がそんなに人を引きつけるの?
同協議会の松田さんは「ピタパは、京阪神を中心としたレストランなど約五千カ所で決済カードとしても使えます。さらに、買い物でポイントがたまると、毎月の運賃からポイントに応じた額が差し引かれるんです」。えっ、安くなるの? 気持ちが揺れる探偵。
ピタパには、交通機関ごとにお得なサービスを加えたカードもある。
▼同時使用はできず
いずれも甲乙つけがたく、探偵は結局、両方のカードを入手することにした。しかし、ここであえて結論を。東京などへの出張が多い人はイコカが、買い物をよくする人にはピタパが、どちらかといえば便利。つまり、仕事やショッピングなどライフスタイルに合わせて使い分けるのが賢い使い方なのでは…。
いよいよ探偵のICカードデビューの日。最寄り駅の改札機に、意気揚々とカードの入った財布をかざしたが、改札機はガチャンと閉まり、警報音が鳴り響くばかり。聞くと、今のところ、改札機では二枚同時に使えないのだそうだ。
気が付くと、改札で立ち止まった探偵の後ろに長蛇の列。格好よく使いこなせるのはいつのことやら…。
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