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兵庫・大阪の特養 広がる施設間格差
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2006/06/05
状況に合わせ個別対応 排せつ介助など不十分
◆「朝は忙しい」 同NPOは二〇〇〇年から、研修を受けた市民オンブズマンを兵庫県、大阪府内の希望する特養に派遣。利用者の不満や要望、オンブズマンが気づいた問題点などを施設に伝え、改善を促している。今回は〇三―〇四年度に派遣した四十五施設での課題など計九百四事例を、「介護・介護体制」「食事」「外出」などの十一項目に分類して分析した。 「介護・介護体制」のうち、介護内容に関する事例は百二十六件。最も多かったのは排せつ介助の二十三件で、以下車いす介助(二十一件)、メンタルケア・気配り・見守り(十六件)と続いた。 排せつ介助では、望んだときにトイレに連れて行ってもらえない▽おしめをなかなか替えてもらえない―といった訴えが目立った。「朝、ポータブルトイレに座らせてと頼んでも聞いてもらえない。時には『朝は忙しいと言っているでしょう』ときつい調子で拒絶される」という声もあった。 オンブズマンが施設に伝え、改善された事例は七件。人手不足や「朝食時間帯は忙しい」などを理由に、改善されなかったケースも六件あった。 「外出」項目では六十一件の苦情や要望があった。中庭や施設周辺の散歩など、近隣への外出を求める声は十五件あったが、改善事例は四件にとどまった。 「リハビリ」項目は四十六件。「言語リハビリをしてほしい」「作業療法士のリハビリを希望する」など、具体的な要望が目立った。施設からは車いすダンスや音楽療法、アロマセラピーなどをしているという回答が寄せられ、多様なリハビリが実践されている様子がうかがわれた。 ◆職員間で問題共有 同NPOは二年前にも〇一―〇二年度の事例を分析した報告書を発行。前回と比較して、事務局長の堀川世津子さんは「全体的には個別対応が進んでいる」と評価する。前回は一斉に食事を取らせるなど、介護保険以前の時代にあった集団処遇の事例がまだ見受けられた。今回は小グループ単位の介護で、利用者一人一人に丁寧に対応しようとする傾向が強まっているという。 一方で利用者やオンブズマンの声に耳を傾け、改善に努める施設と、そうでない施設の“格差”が広がりつつあると指摘。ちょっとした工夫で改善できるはずなのに対応できない施設もあり、「職員間で問題を共有し、協議しながら対策を導き出してほしい」と求める。 報告書では「非常勤職員を効果的に配置し、常勤職員は介護の主要部分に専念させる」など、工夫を重ねてきめ細かな介護サービスの提供を実現した施設をはじめ、数多くの実践例を紹介している。 ◇ 報告書「二〇〇三年度・二〇〇四年度オンブズマン活動実績事例分析」はA4判、百九ページ。一冊八百円。同NPOTEL06・6975・5221 | |||
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