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2015年夏に市内で確認されたトノサマガエル(兵庫・水辺ネットワーク提供)
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2015年夏に市内で確認されたトノサマガエル(兵庫・水辺ネットワーク提供)

 兵庫県明石市内に生息する在来種のトノサマガエルの数が激減している恐れがあると、自然保護団体のメンバーらが警鐘を鳴らしている。2015年に市内の主要なため池などで動植物の状況を調べた際、見掛けたのは1回きりという。例年に比べて極端に少なく、「辛うじて多様性が保たれている池をきちんと維持管理する必要がある」と訴える。

 調査したのは「兵庫・水辺ネットワーク」幹事の安井幸男さん(66)=神戸市灘区=ら。安井さんは10年ほど前から明石市内全域で動植物の調査や環境学習に関わってきた。

 同ネットによると、トノサマガエルなどは高度経済成長期に各地で激減し、その後、やや回復したが、水路がコンクリートで覆われるなど生息地が狭められ、再び姿が見られなくなっているという。安井さんが昨年、市内で目撃したのは1回にとどまった。一方、外来種のウシガエルは増えている。

 メンバーらは背景に農業環境の変化があると推測。幹事の大嶋範行さん(64)=神戸市西区=は「田から水を抜く時期が早くなり、オタマジャクシがカエルになる前に死んでしまった恐れがある」とみる。また、山際の水田などで耕作放棄が進んでいることにも着目。「そうした場所の田んぼは狭く生産効率が悪いが、生き物が豊富な『移行帯』という側面も持っている」と説明する。

 危機的な状況を食い止めるためには「多様な生物がすむ池などを守るとともに、市民の理解が必要だ」とメンバーら。「人間も自然の中で生かされており、多様性の保全は皆に関わる問題だと知ってもらうためにも、体験学習の充実が欠かせない」と指摘している。(新開真理)

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