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旧耐震、新耐震住宅の耐震性調査
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旧耐震、新耐震住宅の耐震性調査
木造住宅の耐震基準の変遷
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木造住宅の耐震基準の変遷

 震度6強~7程度の大地震でも倒壊しないとされる「新耐震住宅」でも、建築基準法が再改正される2000年5月以前に建った木造住宅の約8割に十分な耐震性がないことが、日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)の全国調査で分かった。国は1981年6月以降に建てられた住宅は安全基準を満たしているとして、耐震化の対象外としている。

 木耐協が2006~13年に耐震診断した全国1万8870戸を分析した。

 その結果、建築基準法の安全基準を数値化した「耐震評点」が、震度6強で「倒壊する可能性が高い」とされる0・7未満だったのは61%。「倒壊する可能性がある」(同0・7以上~1・0未満)も23%あった。

 一方、「倒壊しない」(同1・5以上)は2・6%、「一応倒壊しない」(同1・0以上~1・5未満)は13%だった。

 1981年5月以前の基準で建てられた「旧耐震住宅」に比べ、「倒壊しない」は26倍、「一応倒壊しない」は7倍と高かったものの、新耐震住宅でも耐震性が足りない住宅が多数あることが浮き彫りになった。

 国は、阪神・淡路大震災後の1995年12月、耐震改修促進法を施行。旧耐震住宅について、耐震診断や改修工事の補助事業を進めるが、81~2000年の新耐震住宅は耐震性があることが前提になっているため補助の対象外。

 国土交通省建築指導課は「課題は認識しているが、旧耐震住宅の耐震化を優先して進めている」とする。

 木耐協の片山秀樹さんは「新耐震住宅でも阪神・淡路大震災で全壊した家はあり、安心できない。00年5月以前に新築した人は耐震診断を行い、自宅の危険性を知ってほしい」と話す。

     ◇    

 大阪市は2009年度から、新耐震住宅でも00年5月以前に建った木造住宅であれば改修工事の補助対象にしている。全国でも異例の対応だ。

 同市は、戦災を免れたJR大阪環状線の外周部を中心に古い木造住宅が密集。約30万戸ある旧耐震住宅の耐震化が最優先課題だが、新耐震住宅でも「規定があいまいだった00年までは安全性が確立されていない」と判断。1981~2000年に建設された木造住宅(約7万6千戸)についても、旧耐震住宅と同様に最大120万円を補助している。

 09~13年度に改修工事をした816戸のうち、約1割が新耐震住宅だった。同市住宅政策課は「南海トラフ巨大地震や上町断層地震の被害予測では、市内の広い範囲が震度6以上になる。市民の命を守るために必要な判断」としている。(木村信行)

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