文化
円山応挙のふすま絵、デジタル駆使し複製 香美町で公開
デジタル技術で複製された円山応挙のふすま絵。拝観客が早速、間近で鑑賞した=香美町香住区森、大乗寺(撮影・大山伸一郎) |
写生派の祖として知られる江戸時代の画家円山応挙(一七三三-一七九五年)の作品が多く残る大乗寺(兵庫県香美町香住区森)が、四年がかりで複製したふすま絵などが完成し一日、原画と入れ替えられ公開が始まった。最新のデジタル技術を駆使し新たな芸術作品として生まれ変わった。
同寺は、応挙とその弟子による国重要文化財百六十五点を収蔵し、「応挙寺」の名で親しまれる。作品の保存と劣化防止を目的に、同寺は原画の複製作業を進めていた。高画質のデジタル写真を修整する方法で行われ、難しいとされる金箔上への印刷技術を開発した東京の企業などが印刷を担当した。
今回、第一期分として完成したのは、「松に孔雀図」「山水図」など応挙の四十七点と弟子による十七点の計六十四点。
これまで拝観客は廊下から絵を眺めていたが、今後は部屋に入って間近で観覧できる。原画は収蔵庫で保管される。
監修した愛知県立芸術大の吉本弘名誉教授は「高い技術に支えられ、応挙の精神をくみ取り、印刷でも新たな芸術空間を創作できた」と話し、長谷部真道住職は「単なる複製でなく、新たな作品を創造した“再製”」と笑顔を見せた。(小日向務)
(4/1 12:28)

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