文化
出身者、国内外で活躍 兵庫芸文センター管弦楽団
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兵庫芸術文化センター管弦楽団のリハーサルを見守る地域住民ら=西宮市高松町、県立芸術文化センター(撮影・山崎 竜) |
発足から三年がたった兵庫芸術文化センター管弦楽団(西宮市)の出身者が、国内外で活躍中だ。メンバーを原則三十五歳以下の若手に限り、在籍期間も最長三年に制限し、人材を輩出する。「世界で兵庫を広める」との目的に沿った流れといえそうだ。一方で、楽団の成長を見守る地域住民のすそ野も広がり、公演は全国有数の観客動員力を誇る。(藤嶋 亨)
県立芸術文化センターの専属楽団として、二〇〇五年九月に発足。メンバーは世界中から集まり年間百回以上の演奏会を開く。契約は一年で、三年まで更新可能。こうした若手奏者だけの常設管弦楽団は世界でも珍しいという。
昨年八月までに結成時の四十八人の大半が巣立ち、各国のオーケストラ(表)やフリーで活躍。外国人は母国に戻ることが多いが、三人は関西の楽団で活動を続ける。日本人は海外へ渡ったり、国内オーケストラの首席奏者などに就任したりするケースが多い。
現在、関西フィルハーモニー管弦楽団でコンサートマスターを務めるバイオリニスト、岩谷祐之(すけゆき)さん(31)は「同世代と刺激し合い、支え合いながら成長できたことが大きい」と振り返る。
レパートリーを増やすため、時代や作曲家を偏りなく選ぶほか、若手の育成にも工夫を凝らす。演奏会ごとに国内外の一流指揮者やソリストを、ゲストやコンサートマスターに迎え、時には彼らがコーチ役を務める。
現メンバーでバイオリン担当のクリストフ・ブロスさん(34)は将来、母国ドイツのオーケストラで活動を希望。「この楽団で、オーケストラで働くのに必要なものも身に付く」と強調する。
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三月中旬、定期演奏会を前に、リハーサルが公開された。平日午前だったが、定期演奏会の年間予約席を持つ会員五百人が訪れた。バイオリン奏者の北島佳奈さん(27)は「いつも見守られている気持ちになる」と話す。
年八回程度の定期演奏会は、いずれも三日間開催。同一会場・演目による連日実施で観客動員が見込める楽団が少ない中、〇七年度の同センターでの演奏会は計四十公演・延べ約五万一千人を記録し、入場率は平均80%を超えた。〇八年度の観客数は既に今年一月で約五万五千人と〇七年度を上回っている。
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一方、演奏に関しては、音の熟成期間として三年は短いとの評価も。
現在のメンバー四十二人のうち、二十三人は結成四年目となる昨年九月以降に加入した。ただ、当初からのメンバー六人が例外的に一年契約を延長し、八月まで残る。
音楽評論家の小石忠男さん(79)は「初期メンバーが残ったのは評価できる。ただ、若手にチャンスを与え、音楽界全体を活性化するにはメンバーの入れ替えも必要。双方を満たすため、運営方法を検討する必要がある」と話す。
(4/7 11:00)

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