文化
山田風太郎の直筆原稿発見 人間臨終図巻など4編
新たに発見された山田風太郎さんの直筆原稿=養父市関宮、市立山田風太郎記念館 |
養父市出身の作家山田風太郎さん(1922〜2001年)の直筆原稿4編がこのほど東京で見つかり、同市関宮の山田風太郎記念館に寄贈された。風太郎さんは約300編を超える作品を残したが、現存する直筆原稿は少ない。寄贈された原稿には未発表とみられるものもあり、同記念館は「研究者でも見る機会が少ない貴重な資料」と評価している。
見つかったのは、歴史上の人物の死にざまをテーマにした伝記「人間臨終図巻」の一部約200枚▽明治期の日刊紙「万朝報」を舞台に起こる騒動を描いた短編「明治バベルの塔」の全原稿107枚▽幕末の下級役人の悲哀を描いた短編「笊ノ目万兵衛門外へ」の全75枚。いずれも代表作や傑作としてファンの間で知られる。
ほかに、旧制豊岡中時代に教えを受けた歴史学者奈良本辰也氏との思い出を手紙形式でつづった、「拝啓奈良本先生」と題した未発表とみられる原稿もあった。
東京都多摩市の風太郎さんの自宅倉庫で、先月から今月にかけて妻の啓子さんが発見し、記念館へ寄贈した。
研究者の歌人有本倶子さん(65)=養父市中瀬=によると、風太郎さんは出版社などから返却された原稿をすべてたき火にくべて燃やしていたという。創作ノートや資料を所蔵する同記念館でも直筆原稿はこれまで7編しかなかった。
直筆原稿はほとんど加筆や修正がないのが特徴で、有本さんは「構想ノートをしっかりつくるなどして、頭の中で原稿を書き上げていたのだろう」と分析する。
原稿の一部は記念館で開催中の企画展「風太郎作品と但馬」(29日まで)で展示されている。山田風太郎記念館TEL079・663・5522
(原田大介)
(2009/11/23 15:08)

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