経済
新社長、課題重く 業績悪化に追い打ち 神鋼違法寄付
記者に囲まれながら質問に応じる佐藤廣士次期社長=神戸市中央区脇浜町2 |
神戸製鋼所(神戸市中央区)は十日、地方議員後援会への寄付行為問題の責任をとって社長を退く犬伏泰夫氏の後任に、佐藤廣士副社長が就く人事を発表した。佐藤氏は世界的な景気悪化による鉄鋼需要の低迷と、信頼回復の二つの重い課題を同時に背負う。
「信頼性と特徴ある製品、サービスを顧客に提供し続け、企業の持続的な成長を目指したい」。佐藤副社長は会見でこう述べた。しかし、主要顧客の自動車、電機、機械などで大幅減産の動きが広がり、全国粗鋼生産量は記録的な下げ幅となっている。
大手鉄鋼各社の二〇〇九年三月期決算は、いずれも経常黒字を確保するものの、需要減や原材料高に加え、投資有価証券の評価損が収益を圧迫。神鋼も〇九年三月期上半期までのフル操業から一転。鉄鋼のほかアルミニウムや銅、建設機械なども落ち込み、通期で経常利益が前期比で半減する見通し。
神鋼は従業員らの一時帰休に踏み切る方針も打ち出している。四月で就任から丸五年となる犬伏社長は「厳しい状況の中、(不祥事発覚までは)続投に気持ちが傾いていた」と述べた。
神鋼の歴代社長は、秘書、経営企画部門などを歩んだ事務系が担い、技術系社長は佐藤氏で約三十年ぶり。「経営全般のバランス感覚」(犬伏社長)が人選の決め手になった。
同社は〇九年三月期が中期経営計画(三カ年)の最終年度にあたる。佐藤副社長は「不況の底が見えない。来期の数字を出すのも難しい状況」と吐露。会長不在でのかじ取りとなり、「(取締役も退任予定の)会長と社長に、相談役にとどまり助言してほしいと要請した」と話した。(大久保 斉、内田尚典)
(2/11 10:30)

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