経済
揺らぐ時代、試練の門出 新社会人、全国で82万人
逮捕された前市長に代わり、坂井豊副市長から辞令を受ける新人職員=1日午前9時35分、宝塚市役所(撮影・切貫滋巨) |
試練の春が始まった。世界的な不況や不祥事が暗い影を落とす中、全国の企業や官公庁で一日、二〇〇九年度の入社式や入庁式があり、新社会人が希望と決意を胸に一歩を踏み出した。兵庫県内でも、式に臨んだ若者たちが「厳しい時代だからこそ、やりがいもある」と表情を引き締めた。
厳しい就職戦線をくぐり抜けた新社会人は全国で八十二万人。だが、昨年秋以降の急激な景気後退は新年度にも暗い影を落としたままだ。
厚生労働省の調べでは、大学生、高校生ら計千八百四十五人が三月末までに内定を取り消された。就職内定率も大学生が二月一日現在で86・3%と五年ぶりに低下。高校生も一月末現在で87・5%と六年ぶりに前年を下回った。
■市長不在
贈収賄事件で前市長が逮捕、起訴された宝塚市。緊急雇用対策で追加採用された五人を含め、不在の市長に代わり職務代理者の坂井豊副市長から市長部局の新職員十七人が辞令を受け取った。
坂井副市長は「(事件の)批判を受けることもあるだろうが、それをバネにして頑張ってほしい」と激励。企画経営部に配属された古寺哲士さん(22)は「市民の注目が集まっている今だからこそ、信頼を回復するチャンス」と決意を語った。
■10周年
阪神、みどりの両銀行が合併し、一日で誕生から丸十年となるみなと銀行(神戸市中央区)には百四十四人が入行した。
籔本信裕頭取は世界不況に触れ、「新行員の皆さんには手荒い歓迎となったが、自分を鍛える好機」とあいさつ。新行員の阿部淳也さん(22)は「一日も早く戦力になりたい」と気を引き締めた。
■最多採用
民営化以来、最多の千百三十四人を採用したJR西日本(大阪市)。冒頭、発生から四年を迎える尼崎脱線事故の犠牲者を悼んで黙とう。山崎正夫社長は「当社を取り巻く経営環境はかつてないほど厳しいが、自らの力で乗り越えていくしかない。厳しい中にも希望を持って前に進みたい」。新入社員の山脇章史さん(25)は脱線事故を踏まえ「過去に起きたすべてのことを受け入れ、信頼を高めたい」と抱負を述べた。
■中核市移行
県内で三番目に中核市に移行した尼崎市。白井文市長が新職員七十三人を前に「記念すべき日に皆さんをお迎えできてうれしい。待ちの姿勢ではなく、自ら動いてほしい」と激励した。
(4/1 14:38)

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