花き卸4位の兵庫県生花(神戸市東灘区)と、同7位の鶴見花き(大阪市)が、2012年夏をめどに持ち株会社方式で経営統合する。需要低迷や市場間の競争激化が背景で、規模拡大で集荷力を高めるとともに、システムの高度化や市場間の連携でコスト低減などを図る。統合で業界2位となる新会社の誕生が業界活性化の起爆剤になるか。生産者や小売店も期待を寄せている。
「豊富な商品を提供するという卸業者の原点に返り、業界をけん引していきたい」。兵庫県生花の藤原孝社長は今月9日、神戸市中央卸売市場東部市場(神戸市東灘区)での競りを一時中断し、関係者に経営統合への意気込みを語った。
現在、兵庫県生花は同東部市場と大阪花き園芸地方市場(大阪府豊中市)で、鶴見花きは大阪鶴見花き地方卸売市場(大阪市)でそれぞれ事業を展開している。
両社は今夏に設立する持ち株会社の傘下に入る予定。このほど準備委員会を発足させ、統合条件などの協議に着手した。鶴見花きの増田富洋社長は「統合後も3市場で取引を行う。顧客や競りの情報を一元化するため、生産者は重複して出荷する無駄が減り、価格の安定にもつながる」と利点を説明する。
今後はインターネットによる市場取引を拡大させ、現物を持ち込まずに生産者が小売店に直接届けるなどして、物流コストの低減も図るという。
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日本花き卸売市場協会(東京)によると、市場取扱額は1998年の約5600億円をピークに、2010年度には4100億円弱にまで下落した。デフレ不況や少子高齢化による贈答需要の減少に加え、スーパー、ホームセンターなどの量販店が農家から直接調達を拡大させていることが要因だ。
このため、近年では業界再編も加速しており、兵庫県生花は08年4月、同業の神戸生花卸売と合併。10年3月には愛知県の5社が合併し、名港フラワーブリッジ(名古屋市)が誕生した。
今回の経営統合について、全国の市場にユリやチューリップを出荷しているJA兵庫六甲「淡河花卉(かき)部会」(神戸市北区)の藤本和宏会長は「市場には、消費者がどんな花を求めているのかを分析し、どう売ればいいかを生産者とともに考えてほしい」と注文。神戸市東灘区の小売店主は「量販店に負けない品ぞろえで勝負するしかない。鮮度のいい品を少しでも安く提供を」と話す。
増田社長は「花の消費が減り、流通形態も変わる中、市場は安定供給以外の機能も加えないと生き残れない。両社が拠点とする3市場だけではなく、近畿にある市場間の連携も呼び掛けたい」とし、さらなる再編の可能性に期待感を示す。(桑名良典)
(2012/01/29 11:16)
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