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社会

医療機関に一斉打診 救急搬送で県が新システム 

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 伊丹市で交通事故に遭った男性が救急搬送の受け入れを十四病院に断られ、約三時間後に死亡した問題などを受けて、兵庫県は四月から新システムの運用を始める。患者の受け入れ先がみつからない場合、病状にあった医療機関に一斉打診し、即座に応答してもらう。

 現行の「広域災害・救急医療情報システム」は、県内約二百の医療機関が一日二回、端末から入力した受け入れ可能人数を集約。この情報を基に救急隊や消防本部が一件ずつ医療機関に電話で打診していた。

 しかし、断られては次の医療機関に打診をする手法では、受け入れ先がみつかるまで時間がかかる。伊丹市での問題や、二〇〇七年に姫路市でも患者が十七病院に受け入れられず死亡した問題につながった。

 旧システムでは、診療科にかかわらず、すべての病院に入力を求めてきた。例えば患者が頭部外傷だったとしても、内科系の病院にも入力を求めるようになっていたため、混乱を考慮し、使用は大規模災害などに限られていた。

 新システムは、こうした課題に対応。患者の疾患に対応できる医療機関だけに一斉打診できるようになる。消防本部などからの打診があれば医療機関の端末のアラームが鳴り、受け入れの可否を応答することで、搬送先の候補が即座に把握できる仕組み。消防本部と病院、病院同士がテレビ電話で情報をやりとりできる機能も備える。

 一斉打診は医療機関の負担を軽減するため、三十分たっても搬送先が決まらないケースに限る。現在、医療機関側がより使いやすいよう、タッチパネル式の端末への更新を進めており、今後、医師会や各消防本部などの意見も踏まえ、運用基準を固める。

 新システムが効果を最大限に発揮するには、各医療機関が最新の情報を随時更新することが前提で、県医務課は「協力をさらに訴えていきたい」としている。(森本尚樹)

(3/11 10:19)


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