社会
障害者支える作業所窮地に 自動車減産で受注減
自動車部品を機械で加工する通所者ら=丹波市柏原町、たんば園 |
急激な景気の後退が、障害者の就労支援の場である作業所や授産施設に影を落としている。自動車の減産に伴い受注が激減、障害者に支払われる工賃が半分になるなど、世界不況が自立に向けた足場を圧迫。「本当に仕事が見つからない」と悲鳴が上がる。(岩崎昂志)
「ここまで影響が大きいとは…」
丹波市柏原町の多機能型障害者通所施設「たんば園」。職員の足立一志さん(49)は、取引先である大阪府内の自動車部品メーカーから毎週届く注文伝票を見てため息をつく。「また工賃が減る。利用者に申し訳ない」
一九九一年の開設以来、エアクリーナーのホース金具の仕事を受けている。昨年度の受注量は月平均二十万個。取引先のメーカーが納品する自動車大手が減産を発表した冬以降、注文は三分の一に落ち込んだ。
四十人の知的障害者が従事。工賃の平均額は昨年度の月一万九千円から約一万円に。受け取る工賃が約三分の一になった三十代の女性は「服を買うのが楽しみだったが、これからは我慢しないと」と話す。
神戸市西区の同形態の施設「なでしこの里」も同様だ。エンジン部分の部品を加工する軽作業をメーカーから任されていたが、年末から注文が停止。作業再開のめどはたっていない。
近隣の施設間で作業を分け合うなどして苦境をしのいでおり、主任の南部丈晴さん(33)は「通所者が訓練できるよう、日々の作業量を一定確保しなければ」と話す。
授産施設や福祉工場などでつくる全国社会就労センター協議会が一-二月に全国千五百四十三施設で実施したアンケートでは、回答した六百三十二施設のうち「不況の影響がある」との答えが四百十六施設(65・8%)。四十二施設が加盟する兵庫県でも、十施設が影響を感じていると答えた。
足立さんは「景気の回復をただ祈るだけです」と話した。
(3/11 10:50)

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