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社会

何でや? かがんでくぐる架道橋 県内最低1.28m 

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アーチ状にれんがが組まれた「庄川B」は片側交互通行が暗黙のルール=西宮市二見町

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兵庫県内で最も低い「新野辺架道橋」。住民らが腰をかがめて往来する=加古川市別府町

 鉄道が立体交差で道路をまたぐ架道橋。その中には、かがまないと通れないような、けた下の低いものが存在する。なぜもっと通行しやすく造らなかったのか、なぜ人はそれでも通るのか-。不思議で貴重な遺構を紹介する。(東播支社・吉田敦史)

農業用水路や河川説が有力 

 兵庫県内を通る主な私鉄とJRの路線中で最も低いのは、加古川市の山陽電鉄別府-浜の宮駅間にある「新野辺(しのべ)架道橋」。けた下は一・二八メートルしかない。

 両方の入り口に掲げられた「頭上注意」の看板に従い、住民らは頭をぶつけないよう腰をかがめ往来している。ほかの手段で鉄道を横断するには、北西の踏切か南東の県道までそれぞれ約二百メートル遠回りしなければならず、貴重な近道なのだ。

 加古川市道路保全課などによると、この架道橋の下の通路は道として認定されていない。同課や山電の施設担当者は「もともと人が通るための道ではなかったのだろう」と推測する。

 詳しい経緯は分からないが、線路の開通時、農業用水路を残すために架道橋を渡した可能性が高いという。

 県内で二番目に低いのが、西宮市のJR神戸線甲子園口-西宮駅間にある「庄川B」。けた下は一・三三メートルで、アーチ状に組まれたれんが造りの架道橋だ。

 けた下の低さもさることながら、幅が狭くすれ違えないのが特徴で、長さ十数メートル。通行は片側交互が暗黙のルール。住民らは進入する前に必ず中をのぞき込んで、対向からの通行がないことを確認する。

 西宮市道路補修課によると、架道橋下の敷地は現在も市の指定水路。新野辺架道橋と同じく、鉄道開通前から存在した水路の機能を残すために造られたという。JR西日本神戸支社の担当者は、名称に含まれる「B」が河川に架かる橋りょうを意味することから「川だった可能性もある」としている。

 いずれも、生活道路として住民に親しまれており、庄川Bをほぼ毎日通るという西宮市中島町、津田達男さん(76)は「この道がなかったら大変。れんが造りで趣もあり気に入っています」。

 一方、近年の鉄道高架化で姿を消す架道橋もある。

 山電でかつて二番目に低かった手柄-山陽姫路駅間の「南畝町(のうねんちょう)南架道橋」は、JR姫路駅付近の鉄道高架化に伴う路線の移設で約三年前になくなった。けた下は一・四四メートルだった。

 阪神電鉄で一番低いけた下一・四メートルの「地蔵前溝橋」(青木(おおぎ)-魚崎駅間)も、住吉-芦屋駅間の連続立体交差事業に伴い、撤去されることが決まっている。不思議な光景もいつか見られなくなるのかもしれない。

(3/14 13:44)


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