神戸市の外郭団体の見直し策を議論していた外部検討委員会(委員長=宮脇淳・北海道大公共政策大学院長)は10日、債務超過に陥っている市住宅供給公社について「清算型民事再生手続きを経て、公社を解散するのが適切」との最終報告をまとめた。これを受け、市と同公社は2012年度中に民事再生手続きを裁判所に申し立てる方針。民事再生法に基づき、賃貸事業などを別の外郭団体・市都市整備公社に引き継ぎ、同年度中に住宅供給公社を解散する。
検討委は、昨年9月の中間報告で同公社の法的整理による破産を提言、矢田立郎市長も「破産は避けられない」と明言していた。だが債権者である金融機関の合意が得られず、公社管理の賃貸住宅入居者が退去を迫られる恐れもある、として断念。代わりに市側が「清算型民事再生」を提案し、検討委も了承した。
同公社は1965年、市の100%出資で設立。約5千戸の賃貸住宅を運営する。民間オーナーから共同住宅を20年間一括で借り上げる「特定優良賃貸住宅(特優賃)」事業が年間約4億円の赤字を計上するなど、借入金残高は約433億円に上る。公社清算に要する市費は200億円以上と見込まれ、市は第三セクター等改革推進債(三セク債)を活用して市財政への影響を極力抑える考え。検討委は、特優賃の借り上げ契約期間中、オーナーや入居者を保護するため、市が赤字を補てんすることも求めた。
一方、同市の第三セクター・神戸マリンホテルズが運営し、約40億円の累積赤字を抱える「シーサイドホテル舞子ビラ神戸」(神戸市垂水区)について検討委は、「事業の公益性は低い」とし、民間事業者への土地・建物の売却を優先すべきと提言した。市は、12年度中に民間事業者を公募する方向で準備を進める。
同ホテル事業は、神戸マリンホテルズが、土地・建物を所有する信託団に家賃を払いながら運営している。検討委は昨年9月、土地信託方式による事業の仕組みが経営を圧迫しているとして、早急に解消するよう指摘。市が信託銀行団側と交渉を進めている。(黒田勝俊、石沢菜々子)
(2012/02/11 08:15)
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