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 神戸市須磨区で1997年に起きた連続児童殺傷事件で、加害男性(32)が「元少年A」の名で手記「絶歌」(太田出版)を出版したことが10日、分かった。事件を起こすまでの経緯や社会復帰後の生活、現在の心境などをつづっている。

 全294ページの2部構成で、太田出版の岡聡社長によると3月上旬、加害男性と直接会う機会があり、既に書き上げていた原稿を見せてもらったという。岡社長は「彼の心に何があったのか社会が知るべきだと思い、彼自身の詳細な記憶力や表現力も合わせて出版を決めた」としている。

 男性は14歳だった97年2~5月に小学生5人を襲い、小学4年の山下彩花ちゃん=当時(10)=と小学6年の土師淳君=同(11)=を殺害、2人にけがを負わせた。手記の中で、家族関係など生い立ちや事件前からの性衝動を告白。2004年に関東医療少年院を仮退院した後、溶接工や日雇いアルバイトで身元を隠して生計を立てたことなどを記している。

 彩花ちゃんの母京子さん(59)は、神戸新聞社に「私たち遺族や被害者が最初に知るべき重要な事柄が、間接的な形で知らされたことは非常に残念」とのコメントを寄せ、「自分の物語を自分の言葉で書きたかったのなら、日記のような形で記し手元に残せば済む話」「(出版の)動機が知りたい」とした。

 淳君の父守さん(59)は「遺族としては彼が(手記を)メディアに出すようなことはしてほしくないと伝えていたが、思いは完全に無視された。なぜさらに私たちを苦しめるようなことをするのか理解できない」とし、「今すぐ出版を中止し本を回収してほしい」とコメントした。

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