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加東市のマイナンバー制度の各地区説明会で、住民の顔写真を撮影する市職員(右)。申請の手続きも手助けし、カードの普及を図る=19日午後、加東市北野
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加東市のマイナンバー制度の各地区説明会で、住民の顔写真を撮影する市職員(右)。申請の手続きも手助けし、カードの普及を図る=19日午後、加東市北野

 マイナンバー制度の浸透に向け、政府が「メリットが大きい」と強調して普及を推進する個人番号カード。県内各市町も、さまざまな方法でカードの普及を図る。だが、当面、取得率が低調のまま役割を終えた前身の住民基本台帳カード(住基カード)から機能的な“進化”は乏しく、どこまで普及が進むかは見通せない状況だ。

 国や自治体が行政個人情報を相互利用できるマイナンバー制度。税や社会保障などで行政効率化の効果は大きいとされる。制度と国民を物理的につなぐ個人番号カードの普及に向け、国は各自治体に取り組みを促す。

 加東市は昨年12月から今年2月にかけ、市内56カ所で制度の説明会を開催中。同カード交付希望者の顔写真を無料で撮影し、その場で申請手続きを済ませてもらっている。

 このサービスで既に1339人が申請した。同市は「国からのプレッシャーもあるが、カードが普及しなければ制度の恩恵が市民に届かないので、積極的に申請を後押しすることにした」と話す。

 西宮、芦屋市なども市役所などで顔写真を無料撮影。申請手続きを済ませてもらい、後日カードを自宅に郵送する方式も選べるようにして、申請や交付手続きの煩雑さ軽減に取り組む。

 国は今後、同カードに健康保険証やクレジットカード機能を持たせる方向で検討しているほか、一時浮上した消費税増税の還付金制度案では、同カードを通じて買い物記録を税務署が把握するという制度設計が示された。

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 ただ、国民にとっての利便性は当面、普及率が5・5%と低迷した前身の住基カードから大きな進化はない。運転免許証を持たない人が身分証として取得するケースが想定される以外は、申請を後押しする要素は乏しい。

 そこで、国が強調するのが「市町村独自の機能」。県内では20市町が独自機能を付加するが、住基カードで最も「実績」があるのがコンビニでの証明書交付機能だ。

 この機能を住基カードに付加していた西宮市と三木市は、人口に対するカード累計交付数の割合が20%を超えていた。個人番号カードでは、県内18市町がこの機能を付加する。

 一方、図書館カード機能や災害時の避難者把握など、これ以外に付加される独自機能の実績は乏しい。

 加古川市やたつの市は住基カードに図書館カード機能を付加していたが、その機能を利用していたのはともに300人足らずで、両市は個人番号カードへの付加を見送った。

 淡路島3市は2009年から、災害時に避難してきた要援護者の住基カードを読み取って未避難の要援護者を把握する兵庫県のシステムに参加。だが、前提となるカードの普及が進まず、5年ほどで頓挫している。

 ある市の担当者は「個人番号カードの裏面には個人番号も記載されている。こうしたカードを持ち歩いて多目的に使うこと自体に抵抗感がある人がいるかもしれない」と懸念する。(森本尚樹)

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