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西宮市立の武道場の屋根で休むサル。警察や猟友会が捕獲作戦に乗り出したが失敗した=今月7日、同市河原町(撮影・尾藤央一)
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西宮市立の武道場の屋根で休むサル。警察や猟友会が捕獲作戦に乗り出したが失敗した=今月7日、同市河原町(撮影・尾藤央一)

 神戸・三宮の繁華街や西宮市の住宅街などで昨年12月以降、群れから離れたとみられるニホンザルの目撃が相次いでいる。人や民家への直接的な被害は確認されていないが、各市の担当者は「ここまで人里に下りてくるのは異例」と申(さる)年の珍事に首をひねる。一体何があったのか。(竹本拓也)

 「ミカンを食べている」「マンションの塀で休んでいる」。神戸新聞社のまとめでは、昨年12月5日に神戸市長田区で1匹が目撃されたのを皮切りに、同23日までに兵庫、中央、垂水区で目撃情報が続いた。その後、24~27日には明石市、28日には加古川市で出没。3市計約45件の情報から、同一個体の雄とみられる。

 西宮市でも今月4日以降、雄1匹が連日のように目撃され、市役所の電話は鳴りっぱなしだったという。

 神戸-加古川のサルとは別の個体とみられ、市立中央体育館(同市河原町)では屋根の上に居座り、警察や猟友会が捕獲作戦に乗り出したが失敗。サルが足を負傷したことから「かわいそう」といった声も相次いだ。18日以降、市北部の山へ入ったとみられている。

 一連の出没騒動は何を意味するのか。兵庫県森林動物研究センター(丹波市)の森林動物専門員安井淳雅(じゅんが)さんは「2匹だけでは判断材料に乏しい」と前置きした上で「餌を求めてではなく、偶発的に迷い込んだ」とみる。

 県内の群れは篠山市や香美町小代区など6カ所。大阪府箕面市にも群れがあり、騒動となった2匹の本拠地について、安井さんは「地理的に近い箕面が有力」と推定する。移動距離が長いと人目につきやすくなるからだ。ただ、いずれのケースも市街地へ入る前の姿が確認されておらず、真相は謎のままだ。

 大阪・心斎橋で昨年12月上旬にあった大捕物でも“箕面説”が持ち上がった。昨年は京都府伊根町から朝来市まで約70キロ移動した個体も報告されている。

 車や人間の密集する都心部はサルにとって危険が多い。だが、その環境で一定期間生活するなど、適応力の高さがうかがえる。安井さんは「サルは学習する。十分な餌があり、安全な環境だと知ると長期間うろつくかもしれない」と今後の動向を注視している。

 県内では昨夏、猪名川町南部のニュータウンでサルの目撃情報が38件あり、集団登校中の児童がひっかかれて軽傷。爆竹で威嚇しても去らないなど、これまで山地で見られた警戒心の強い個体とは性質が異なったという。

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