社会社会shakai

  • 印刷
神戸空港の展望について話す神戸市の久元喜造市長=神戸市役所(撮影・小林良多)
拡大
神戸空港の展望について話す神戸市の久元喜造市長=神戸市役所(撮影・小林良多)
神戸空港の現状や3空港一体運用について話す藤原威一郎・国土交通省大臣官房参事官=国交省
拡大
神戸空港の現状や3空港一体運用について話す藤原威一郎・国土交通省大臣官房参事官=国交省

 神戸空港は16日、開港10年を迎える。関空、大阪(伊丹)に神戸を含めた関西3空港を取り巻く状況も大きく変わった。神戸市の久元喜造市長と、国土交通省の藤原威一郎大臣官房参事官に10年間の評価や課題を聞いた。

◇神戸市長・久元 喜造氏 「3空港一体」早期に実現  

 -開港から10年の評価は。

 「神戸空港の存在は、神戸の発展にとって不可欠で、その重要性はますます高まっている。阪神・淡路大震災後にスタートさせた医療産業都市への企業集積は、2006年の開港直後に84社だったが、昨年末には313社になった。市内ホテルの稼働率も上昇するなど、神戸経済に良い効果をもたらしている」

 -関空、大阪(伊丹)との3空港一体運用の見通しは。

 「関空、大阪の両空港は、4月から関西エアポートに運営が引き継がれる。2空港の運営が円滑に行われるまで、神戸空港の運営権譲渡を働きかけるのは適当ではない。適正に運営権売却(コンセッション)を行うには公募手続きが必要。個人的にはできるだけ早く、そのための手続きを進めたいとは思うが、まだスケジュールを明らかにできる段階ではない」

 -空港の管理収支が当初の予測を下回っている。

 「日本航空(JAL)の撤退、各航空会社の機材の小型化などが影響している。運用時間や1日30往復便の発着枠など、神戸空港に課せられた制約を早く撤廃することが必要だ」

 -空港島の土地売却が進まない。

 「資産価値を高めていく努力をする。3空港一体運用が実現し、神戸空港の利活用が進むと、周辺用地の資産価値上昇につながる。売り急ぐことなく、できるだけ早く3空港一体運用を図りたい」(聞き手・紺野大樹、黒田耕司)

◇国交省大臣官房参事官・藤原威一郎氏 LCC誘致で需要を喚起

 -開港10年を迎えた神戸空港をどう見る。

 「この10年を振り返ると、日本航空(JAL)の経営破綻をはじめ航空業界は激変している。神戸空港でも大手の便数が減る中、スカイマークが拠点化を進め、ソラシドエアやAIRDO(エア・ドゥ)も就航した。昨年度も244万人の利用者数を確保しており、地方管理空港の中でも1位。一定の評価はできると思う」

 「需要予測には届いていないが、発着数は上限に近く、機材の小型化の影響が大きい。既存エアラインや就航先自治体との連携を強化し、搭乗率の向上が不可欠だ。発着枠との兼ね合いはあるが、LCC(格安航空会社)を核とした需要拡大の余地もあるはず」

 -関西、伊丹両空港の民間運営が始まる。3空港一体運用については。

 「神戸市の期待はひしひしと感じるが、新しい運営会社が軌道に乗る前に『神戸も買って』と言われても、どこまで機敏に動けるか。3空港は共存共栄していかなければ、というのは念頭にあるが、(それぞれの利益の)最大化には利害を伴う。ただ、全体の方向性として違う方向に飛んでいるとは思わない」

 -地元には発着枠や運用時間などの規制緩和への要望が強い。

 「国際線就航の要望も同じ話だが、それを変えるには地元で新たな合意を取り直すことが必要。もし3空港の運営権者が一つになれば、当時からの環境変化を折り込みつつ、経営判断の中で地元の合意もしやすくなるのではないか」(聞き手・山本哲志)

社会の最新

天気(8月26日)

  • 35℃
  • 27℃
  • 20%

  • 34℃
  • 25℃
  • 60%

  • 36℃
  • 26℃
  • 10%

  • 36℃
  • 26℃
  • 20%

お知らせ