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知らない相手と容易に出会えることが裏目に。未成年者が犯罪に巻き込まれるケースが相次ぐ
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知らない相手と容易に出会えることが裏目に。未成年者が犯罪に巻き込まれるケースが相次ぐ
神戸新聞NEXT
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 子どもがインターネットを通じて面識のない人物とやりとりし、犯罪に巻き込まれるケースが兵庫県内で急増している。ネットに絡み、県警が2015年に認知した犯罪被害者のうち、18歳未満は62人(うち30人は中学生)。13、14年はともに29人で、2倍以上に増えた。容疑者は別人の写真を使ったり、年齢を若く偽ったりして巧みに誘うなど、本人の素性が分かりにくいネットの特性を悪用するケースも多い。無警戒に交流を求めた結果、被害に巻き込まれた事件も目立っている。

 「誰か遊びませんか」。そんな投稿とともに、朝来市の男(31)は携帯電話の掲示板アプリに顔写真を掲載した。だが、捜査関係者によると、その写真は「ネット上でコピーした全くの別人」。いわゆる若い“イケメン”風の容姿だった。掲示板を見た神戸市内の女子中学生は「友達になりましょう」と書き込んだ。

 何度かのやりとりが続き、初めての待ち合わせは今年1月7日。中学生は別人と気付いたが、車に連れ込まれた。隙を見て携帯電話の無料通信アプリで家族に居場所を伝え、県警の捜査で3時間後に解放されたが、緊迫した事態も予想された。男は監禁容疑で現行犯逮捕された。

 「ネットの情報をうのみにすると、取り返しのつかないことになる」と県警幹部は強調する。今年2月、県青少年愛護条例違反罪で起訴された大阪府枚方市の男は「30代」と偽ってネットで知り合った中学生を誘い出し、みだらな行為をしたとされる。実際の年齢は50歳だった。

 この男は、ほかにも高校生にわいせつ動画を投稿させたとして起訴されている。知り合ったのはやはりネットだったが、高校生は投稿した理由を「注目されるのがうれしかった」と話したという。

 こうしたケースと同様、興味本位の行為が被害を招くことも少なくない。県警は昨年9月~今年2月、中学生にわいせつ画像を撮影させ、自宅などで性的な行為をした疑いで神戸市や宝塚市の男3人を逮捕。いずれも被害生徒側がネット掲示板などに相手を求める書き込みをしていたという。(初鹿野俊、金 慶順)

■捜査関係者「氷山の一角」

 インターネットに絡む犯罪被害者は、低年齢化が進んでいる。兵庫県警が2015年に認知した18歳未満の犯罪被害者62人の内訳は、中学生が30人(14年比17人増)で最も多かった。

 高校生が18人(同7人増)のほか、14年はゼロだった小学生も2人いた。専門学校生や無職の少女らは12人(同7人増)。被害者が言い出せずに潜在化している可能性もあり「氷山の一角」と指摘する捜査関係者もいる。

 容疑者との接点は、携帯電話の無料通信アプリや短文投稿サイト、掲示板などが目立つ。

 わいせつ画像の送信や性的行為をさせられる被害が大半。また、容疑者の車や自宅に2日間にわたって誘拐されるなど、凶悪犯罪に巻き込まれた中学生と小学生もいた。

 県警サイバー犯罪対策課は「軽い気持ちなのだろうが、ネット上に出た情報や心身の傷は一生消えない。小学生のうちから情報モラル教育が必要だ」としている。

■家庭でルールづくりを

【子どものネットトラブルに詳しい民間団体「全国webカウンセリング協議会」(東京)安川雅史理事長の話】 子どもは芸能人やゲームなど趣味が共通する相手への警戒心が低い。特に女子はネットの写真や書き込みを信じて妄想が膨らみ、会ってもいない相手に好意を抱くことがある。保護者は子どものスマホにフィルタリング機能を設定し、家のリビングで使わせるなどのルールを決めるべき。ネットが絡む犯罪被害を子どもと話題にすることも大切だ。

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