スポーツ
ナックル姫、直球で奪三振デビュー 関西独立L
躍動感あふれるフォームでナックルを投げる吉田(撮影・高部洋祐) |
6回表無死満塁、神戸・若林は左前へ適時打を放つ(撮影・岡田育磨) |
神戸5-0大阪 関西独立リーグ
27日は大阪・京セラドームで1試合を行い、神戸が大阪に5-0で勝ち、リーグ開幕戦を白星で飾った。
神戸は六回、2安打と四球で無死満塁の絶好機を築くと、4番若林が左前打で先制。八回に1点を加え、九回には武田の2点三塁打でダメを押した。先発西川は8回を8奪三振で無失点。九回は吉田-小園とつなぎ、完封リレーで締めた。
試合前の開幕セレモニーではリーグの石毛宏典最高顧問が「日本野球の歴史の新たな1ページ。このリーグ、若者たちを育てていきたい」とあいさつ。大阪府の橋下徹知事が始球式を行い、リーグ幕開けを盛り上げた。
17歳の少女が大きな一歩を踏み出した。神戸の女子選手・吉田が初登板。大歓声の中、空振り三振を奪い、鮮やかにデビューを飾った。
九回、先発西川の後を受け、マウンドへ。「ピッチャー、吉田」のコールに1万1592人の観衆がどよめく。先頭に自慢のナックルを連投したが、制球が定まらない。ストレートの四球を与えると、中田監督が慌ててマウンドに駆け寄った。
だが、吉田は動じていなかった。「もう1人行きます」。続投を志願すると、次打者を簡単に追い込み、カウント2-2から胸元への直球で空を切らせた。代名詞のナックルではなく、直球で初の三振を奪った。
吉田のプロ入りは「話題づくり」という冷ややかな目がある。実際、この日の投球を見ても実力的には疑問符は残る。ただ、スタンドのファンは温かかった。女子高生がプロのマウンドに立つことを素直に称賛した。
試合後、吉田は言った。「三振はボール球だったし、自分の中では喜んではいけない。もっと頑張りたいし、もっとうまくなりたい」。その懸命な姿が「女子高生投手」の存在価値ではなかろうか。(松本大輔)
■理想的展開で神戸白星発進
エースが抑え、4番が打つ。神戸は理想的な試合運びで歴史的なリーグ初勝利を手にした。
開幕投手を任された西川は、前半は毎回走者を出したが、中盤以降は伸びのある直球とチェンジアップを織り交ぜ、8回を6安打無失点。西川は「えりちゃんにつなぐことしか考えてなかった」と満足そうだった。
エースの好投に打線も応えた。六回無死満塁から、若林主将が左前打を放ってチーム初打点を挙げ、一塁上でガッツポーズ。「高めに抜けたカーブをうまく打てた。神戸に勢いをつけることができた」と笑顔を見せた。(山本哲志)
吉田えり投手の話 今日の出来事は生きていく中で忘れないと思う。四球も出したし三振はボール球だったし、自分の中では喜んではいけない。
(3/28 11:35)

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