但馬
3度目挑戦、日本料理で全国一 湯村の旅館調理長
大会で井上調理長が作った「水八寸」(いづつや提供) |
激戦を勝ち抜いて料理「日本一」に輝いた井上明彦調理長=新温泉町、佳泉郷「井づつや」 |
湯村温泉街(新温泉町湯)の旅館「佳泉郷井づつや」の調理長、井上明彦さん(45)が、三月下旬に西宮市であった「第二十五回全国技能グランプリ」(中央職業能力開発協会など主催)の日本料理部門で見事頂点に立った。熟練の料理人が集まる同大会。過去出場した二度はいずれも二位だったため、井上さんは「ほっとしました。応援してくれた会社のおかげ」と“三度目の正直”を喜んでいる。(大盛周平)
同大会は、和裁や写真など計三十一部門で、技能の日本一を決める。日本料理の部は、全国から三十七人が参加。ヒラメのうすづくり、煮物など四つの課題を制限時間内にこなし、その技術や盛り付け、創造性などが競われた。
井上さんにとって、届きそうで届かなかった頂だった。「自分の腕を試そう」と二〇〇三、〇七年と出場したが、ともに二位。調理長として現場を仕切るほか、香住高校で講師を担うなど多忙を極める中、仕事の合間を縫って腕を磨いた。
大会では「今度こそ」の期待にプレッシャーを感じながらも、平常心で挑んだ。課題の一つの応用料理でも、筒状の大根の上に複数の食材を盛った「水八寸」で高い技術を見せつけ、悲願を達成した。
熊本県出身。父正雄さんが料理人だったこともあり、高校卒業後、十八歳で料理の道に飛び込んだ。以来、大阪や仙台などで経験を重ね、二〇〇〇年、同旅館の調理長に就任した。
「料理人が天職」という。そんな井上さんにも永遠の課題がある。「より多くの人においしかった、と喜んでもらいたい」。その思いを胸に、今日もまた、まな板の前に立つ。
(4/10 11:13)

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