花粉症ピーク再び  “国民病”に国動く 
2001/04/17

 花粉症が、再びピークを迎えている。峠を越えたスギ花粉に代わり、今度はヒノキ花粉の飛ぶ時期となった。特に兵庫県内ではゴールデンウイークまでに、例年にない大量のヒノキ花粉が空を舞いそうだ。花粉症の患者は全国で千三百万人(文部科学省推計)以上といわれ、いまや“国民病”。国会議員にも花粉症に悩まされる人は多く、「ハクション議連」なるグループもあるほどだ。国は本年度から、予防ワクチンを開発する研究施設の建設に取り掛かる。
(森本一徳)

 
議連働き掛け予防薬開発へ


 花粉症は、一九八〇年代に入って広く知られるようになった。アレルギー症状を引き起こす代表的なものがスギ花粉。飛散時期は地域によって異なるが、兵庫では二―三月がピーク。その後はヒノキ花粉の時期となる。

 全国で観測史上最も多いスギ花粉が記録された九五年(日本気象協会調べ)に発足したのが、自民党の「花粉症等アレルギー症対策議員連盟」(保利耕輔会長、五十二人)。通称「ハクション議連」だ。以来、抜本的な治療法の研究センターの整備や、スギの間伐促進などを関係方面に働きかけてきたという。

 議連には、兵庫県の宮本一三、阪上善秀衆院議員も参加している。花粉症歴二十年という宮本氏は、この時期、どこにいくにもマスクが欠かせない。花粉が多くなる風の強い日は外出を控えることも多いという。

 「“花粉”遠方より来たる、また悲しからずや」と、阪上氏は患者の気持ちを代弁する。花粉症は季節的な症状だけに、アトピー性皮膚炎やぜんそくに比べて軽症に見られがちだが、くしゃみや鼻水に一日中悩まされるのもつらい。花粉症患者の年間医療費は二千八百六十億円に上るという文部科学省の推計もある。

 「議連の活動が追い風になった」(厚生労働省)こともあってか、近年は各省庁の対策も本格化している。文部科学省は花粉症の予防ワクチンの開発へ向けた基礎研究を始め、厚生労働省は臨床治療法の研究、林野庁は花粉の少ないスギ品種の開発を進める。

 中でも注目されるのが、文部科学省が本年度から、横浜の理化学研究所内に建設する「免疫・アレルギー科学総合研究センター」(仮称)。総事業費四十二億五千万円で、来年度に完成予定。五年後をめどに花粉症などの予防ワクチン開発を目指す。

 県内では今年、スギ花粉が例年より遅く始まり三月中旬にピーク。いまヒノキ花粉が最盛期に入っている。
 「県内の花粉の飛散量は九五年に匹敵する勢い。四月に入り好天が続き、六甲山頂でもヒノキの開花ペースが一気に早まった」と県立衛生研究所。花粉飛散予報を、健康福祉事務所(保健所)やホームページに掲示して注意を呼び掛けている。


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