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羽田空港再拡張/国際化か地方重視か 経済界と自治体綱引き |
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| 2007/05/11
発着枠配分で対立
「国際線枠を年間三万回程度とする国の方針は極めて妥当だ」(日本航空の西松遙社長) 「可及的速やかに、三万回から発着回数を増やしてほしい」(全日本空輸の山元峯生社長) 昨年十一月、国土交通省であった交通政策審議会航空分科会。出席した大手航空二社の社長は、羽田の国際化をめぐって真っ向から対立し、ほかの出席者を驚かせた。 年間約六千三百万人が利用し、飽和状態の羽田空港。再拡張後は、年間発着容量が二十九万六千回から一・四倍の四十万七千回に増える。 国交省では、四本目の滑走路の建設計画がスタートした時点で、国際線への三万回程度の割り当てを予定していた。ただ、この数では一日四十便程度にとどまり、就航都市が限られる。同省は「国際的に説明できる公平な規制が必要」として、就航範囲を半径約二千キロに抑える方針を示している。 ■思惑の違い 国際線枠の制限に日航が理解を示すのは、同社が小型機による運航を増やして利便性を高め、国内線の需要を喚起する戦略を練っていることが背景にある。「国内線の増便余地はまだまだある」(同社)とする。 これに対し、全日空は国際線事業の強化に取り組む。一〇年三月には国際空港である成田空港の滑走路が延伸され、発着容量が二万回増えて年二十二万回となるが、「首都圏の需要は旺盛で、羽田と合わせた国際枠の増加分五万回では足りない」と同社幹部は話す。 都心に近い羽田の国際化は、アジアとの交流拡大を目指す「アジア・ゲートウェイ構想」を掲げる安倍内閣も意欲を示している。政府の経済財政諮問会議では民間議員が「少なくともアジアの主要都市に就航できるように」と提案。政府の規制改革会議も「国際線への枠の配分に比重が置かれるべき」などとする意見をまとめた。 ■地方へのしわ寄せ 羽田の再拡張をめぐっては、各地の自治体が羽田便の増便や新設を強く求めてきた経緯がある。本格的に国際化が推進されれば、地方がそのしわ寄せを被(こうむ)りかねない。自治体でつくる全国空港建設整備促進協議会の石川嘉延会長(静岡県知事)は「(再拡張には)特に離島や過疎地域の期待が高い。新規路線の実現も待たれている」と訴える。 兵庫でも、但馬空港(豊岡市)を運営する県が羽田便の誘致を検討しており、現在は羽田にないコミューター機の発着枠の確保を求めている。現在も同空港利用客の三割近くが大阪空港で羽田便に乗り継いでおり、県空港政策課は「東京への直行便があればさらに需要を喚起できる。観光や地場産業などを活性化させるためにも、国内線に十分な配分を」と訴える。 また一日十二便の羽田便が就航する神戸空港でも、増便を求める乗客からの要望は少なくない。神戸市空港事業室は「他の地方路線を維持しつつ、羽田便をさらに増便できれば」と話す。 さまざまな思惑がせめぎ合う中、国交省は今のところ「羽田は国内線の基幹空港。国際化はあくまでも成田の補完」との位置付けを崩していない。 ▼もっと広い視点を 航空評論家の杉浦一機さんの話 今は制限されている東京上空の飛行を認めて離着陸のルートを増やすなど、羽田の運用方法を変えれば発着容量が増え、国内線を減らさずに国際線を増やすことができる。新千歳空港など地方の拠点空港に国際線を就航させれば、首都圏に集中する需要も分散できる。狭い議論でなく、もっと広い視点で航空政策を考えるべきだ。 [ NEWS&ニュースTOP ] |
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