探偵小説発祥の地・神戸文学館で企画展
2007/05/24

横溝正史の著作など50点

港町にルーツを持つ数々の探偵小説を一望できる企画展=神戸市灘区、神戸文学館

 神戸ゆかりのミステリー作家らの足跡をたどる企画展「探偵小説発祥の地 神戸」が、神戸文学館(神戸市灘区王子町三)で開かれている。大正期から昭和四十年代にかけての横溝正史らの著作や訳書、資料や写真約五十点が並ぶ。

  同館によると、諸外国からの客船や貨客船が神戸港に入った際、長い船旅を慰めるため船内図書館に積まれていた、肩の凝らない読み物が街の古本屋に出回り、それらに接した人たちの間から神戸発のミステリー小説が生まれたという。

  一九二五(大正十四)年には、神戸に住んでいた横溝や西田政治が大阪在住の江戸川乱歩とともに「探偵趣味の会」を結成している。横溝は西田の弟徳重の親友で、徳重の死後、政治と親交を深めた。

  企画展は横溝に焦点を当て、初期の短編から戦後の本格探偵小説までを、作品が掲載された雑誌「新青年」や著書などを通じて紹介。谷崎潤一郎が題字を記し、江戸川乱歩が序文を寄せた「真珠郎」(一九三七年)や、横溝が生み出した名探偵・金田一耕助が初登場する「本陣殺人事件」の掲載誌「宝石」(四六年)などが並ぶ。

  西田に関しては、J・D・カーの作品を翻訳した「夜歩く」などを展示している。資料の多くは、神戸探偵小説愛好会の野村恒彦さんから提供を受けた。

  七月十七日まで。無料。水曜(祝日の場合はその翌日)休館。

  六月二日午後二時から、「昭和50年代の横溝正史ブームを再検証する」と題する講演会がある。講師は野村さん。先着四十人、無料。住所、氏名、電話番号を同館(TEL、ファクス078・882・2028)へ。メールアドレスはkobebungakukan@river.ocn.jp

(新開真理)


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