自己破産が過去最高 県内2000年度分
2001/11/27

 借金が返済できず、裁判所に債務免除を求める自己破産の申立件数が、兵庫県内で二〇〇〇年度に六千件近くに上り、四年連続で過去最高を更新したことが分かった。阪神・淡路大震災(一九九五年)翌年の三・五倍に膨れ上がり、同じ期間の全国の伸び(二・四四倍)を上回った。全国最悪水準の失業率、近畿地方で最低の有効求人倍率などの悪条件が、被災地を中心に個人の生活を直撃している現実が浮かび上がる。

 神戸地裁管内の〇〇年度の自己破産申し立ては五千九百二十一件。前年度から千四百八十二件増えた。株価が下がり始めるなどバブル崩壊の兆しが表れた九〇年度と比べると、約十三倍と激増している。

 〇〇年度の全国の自己破産申立件数は十四万五千二百七件。前年度に比べ一万八千二百五十八件増えた。

 県内での申し立てのうち「貸金業関係」を理由としているのは四千六件で、全体の約68%。この割合は震災後、大きな変化はなく、毎年70%近くで推移している。

 兵庫県の九月の有効求人倍率は〇・四五倍で、和歌山県と並び、近畿で最低。被災者らの相談活動を続ける市民団体の話では、震災後、特例として返済が猶予されていた災害援護資金や、自治体が被災中小企業を対象に行った災害復旧融資などの返済が始まっていることも背景にあるといい、「消費者金融で借りて返済している人もいる」と指摘する。

 自己破産に詳しい司法書士の岡田直人さん(神戸市中央区)は「周囲でも、震災が理由でない破産案件はごく少数だ。中でも自営業はひどい。震災まで一円の借金もなかった居酒屋経営者が、震災で休業した間の生活費を消費者金融から借り、自己破産したケースもある」と話している。

 メモ

 借金が多額で返済できない場合、「特定調停」「任意整理」「個人再生」「自己破産」のいずれかの手続きをとる。債務が比較的少なく、利息を再計算することで返済が見込める場合は、特定調停か任意整理で対応することが多い。

 個人再生は債務自体を圧縮する手法。それでも対応しきれない場合、自己破産を申し立てることになる。

 自己破産の場合、地方裁判所が債務と財産の状況を調査して返済不能と認めると、破産宣告される。破産者には、官報に名前が掲載される▽就けない職業がある―などの不利益がある。その後、免責が決まると債務の返済義務がなくなる。


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