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わが社のカイゼン 現場が生む知恵

(50)ゴム製品製造 住友ゴム工業加古川工場装置自作 作業効率倍に

生産性向上につながった固定具の取り付け機(左)と結束機=加古川市野口町北野、住友ゴム工業加古川工場

生産性向上につながった固定具の取り付け機(左)と結束機=加古川市野口町北野、住友ゴム工業加古川工場

<カイゼンのポイント>
 従業員の負担を軽減
 他の業界での使用機も導入
 声を集約し生産性向上へ

 大手タイヤメーカーの住友ゴム工業は多彩なゴム製品をそろえる。OA機器の精密部品、ビルや橋の地震対策に使われる制振ゴム、フォークリフト用タイヤ、岸壁に張り付けて接岸する船を保護する防舷材などだ。いずれも加古川工場(加古川市)でつくる。

 ガス機器用のゴムホースもその一つ。必要な長さに切りそろえた後、6人の女性従業員が手作業で包装している。洗濯ばさみのようなバネ式の固定具を一つ一つつまんで、切り口に取り付ける。ホースをコイル状に巻いて針金で止め、袋に詰めて完了する。

 自社のダンロップブランドのほか、ガス会社など相手先ブランドによる生産(OEM)で、冬場や春の引っ越しシーズンに需要が増える。多い時で1日に6千から1万本(1本1メートル換算)。1人あたり数千本ともなれば、指先にかかる負担が大きかった。

 そこで固定具の取り付けを機械化しようと、工場内で設備導入や管理を担当する部署が装置を自作した。固定具をセットしてスイッチを押すと、空気シリンダーが作動し固定具を押し開く。ゴムホースを差し込むだけで済む。

 針金止めの代わりにネギなどの野菜を包装する結束機を購入した。使うビニールテープは粘着力が弱いとホースの反発力でほどけてしまい、強すぎるとホースの表面に粘着成分がこびりついてしまう。複数の市販テープを試し、現在のものに落ち着いた。

 今年に入り、袋のホチキス止め機も自作した。作業台も、従業員の体格に合わせて高さを調整できるよう手を加えた。

 一連の取り組みで、従業員1人あたりの出来高が2倍に増えたという。ガス管班職長の曽山隆一さん(44)は「現場の従業員の視点を生かした細かい積み重ねが生産性向上につながった」と話す。

 そうした声を集約して進めた取り組みの数は昨年、ゴムホース職場を含め工場内で数千項目に上った。「従業員の負担を減らし、楽に作ることがいいものを作ることにつながる。お客さんの満足にもつなげたい」と植野雅彦工場長(55)。カイゼン活動に終わりはない。

(内田尚典)
=おわり=

〈データ〉
 住友ゴム工業加古川工場 1972年操業開始。敷地面積3万6千平方メートル。従業員数約330人。2003年に分社したSRIハイブリッドの主力工場として、自動車用タイヤ以外の各種産業品を手掛けた。同社は今年1月に住友ゴム工業に再吸収され、ハイブリッド事業本部となった。

(2010/03/31)

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