愛する家族、大切な人と死別し、深い悲しみに暮れる人たちを対象にした「グリーフ(悲嘆)ケア」が、広がりを見せている。悲嘆は人間の自然な感情だが、近年、病的な状態に陥り専門家によるケアや治療が必要な人が目立つようになった。核家族化や地縁の希薄化で人々が孤立し、科学が発達した現代社会で、人の死が「非日常」になったためではないか―といわれている。百七人が死亡した二〇〇五年四月の尼崎JR脱線事故の遺族らを中心に、悲嘆に苦しむ人たちの姿と、そのケアの現状を報告する。(森本尚樹、中島摩子)
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