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 兵庫県は、震度6弱以上の地震で倒壊の恐れがある「旧耐震住宅」を10年間かけて全戸訪問し、耐震改修の必要性を所有者に直接説明する方針を固めた。県内には現在、34万6千戸の旧耐震住宅があり、耐震化率は85・4%。巨大地震の発生が危惧される中、2025年に耐震化率97%の目標達成を目指す。

 阪神・淡路大震災では直接死5502人の88%が建物倒壊などによる圧迫死だった。

 県は06年度、耐震改修促進計画を策定。15年度中に住宅の耐震化率97%の目標を掲げ、耐震診断や改修工事への補助を拡充してきた。

 これらの結果、1981(昭和56)年以前に建てられた旧耐震住宅のうち、耐震改修工事をしていない住宅数は約45万戸から約34万6千戸に減少。だが目標達成には程遠く、パンフレットやチラシの配布による啓発には限界があると判断した。

 このため県は、2025年に住宅の耐震化率97%という新たな目標を想定し、県内41市町の町丁ごとに旧耐震住宅の棟数を示すマップを作成。地震に弱い住宅が集中する地区を明示し、16年度以降に市町が改定する耐震改修促進計画の中で戸別訪問の計画を定めてもらう。

 訪問するのは、市町の担当者や建築士のほか、県が登録した民間事業者を想定。適切なアドバイスを受けることで、耐震診断から改修工事にスムーズに移行できるよう努める。

 県建築指導課の山盛貴重・防災耐震班長は「大変な数だが、倒壊による死者を減らすために必要な取り組みだ」と話す。

(木村信行)

【旧耐震住宅】耐震基準を強化した1981年6月の建築基準法改正前に建てられた住宅。震度5程度の中規模地震に耐える強度のため、耐震改修をしなければ大規模地震で倒壊する恐れがある。

2015/12/18

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